「ねえ、今日は雨が強いしウチにくる?」雨の日の踏切。ひとり佇む幽霊に傘を差し出したことから、人間と幽霊の愛おしく儚い日常が始まったーー。(収録作「踏切」)どこにでもいる人と、どこにでもいる幽霊との、ささやかな出来事たちを描くショート・オムニバス。あたたかく、どこか懐かしい26篇の物語を収録。