トレイルランの有望選手・黒谷に憧れている律。その黒谷が資金集めのために律のバイト先に新しく入ってきて……!? 体力バカの現役アスリートと体力ゼロのイマドキ大学生の年の差ロマンス!!
容姿よし、勉強も運動も料理もできる完璧な創吾と、カワイイ見た目ながら中身はオトコマエな夏海。幼なじみのふたりの関係は、母親を亡くして泣いてばかりいた夏海を創吾が側で慰めてくれた四歳の頃から変わらなかった。だが高校生になった今、夏海には創吾の過保護ぶりがどうにも気に入らない。正直うざい。では自分は創吾に離れてほしいのか? 疑問を抱き始めた矢先、創吾に“秘密”ができて……? 名前を呼ぶ声も、髪を梳く指先も、昨日までと同じなのに、どうして今日はドキドキするの……? 幼なじみ同士の夏色ラブ!!
憧れ続けた由緒ある合唱部が、部員不足で廃部寸前!? 全寮制の名門男子校に入学早々、衝撃を受けた鶴見英芽(つるみえいが)。直ちに部員獲得へ走った英芽に声をかけたのは、東京から来た同室の高松(たかまつ)だ。エース投手として活躍し、強豪の野球部から誘われているはずが、「どうして俺を勧誘しないんだ?」と、なぜか積極的に入部を申し出てきた!! 学校が騒然とする中、高松と昼夜問わず共に過ごす日々が始まり!? ※口絵・イラスト収録あり
画家になる夢を諦め、田舎で小学校教師をしていた智草。ある時都会から植物採集家の鮫島がやってくる。彼は珍しい花卉を探して日本中の山野を巡っているという。鮫島に、画塾時代の片想い相手の面影を見出し心乱される智草。誰にも見つからずひっそりと生きていくはずだったのに、鮫島は智草の家の庭の百合に興味を示し、真っすぐな目で百合のことも智草のことも「美しい」と言ってきて……? 明治純情恋語り。
噺の技術は今ひとつ、だが愛嬌と舞い姿の艶やかさは上方落語界一と評判の山川椿丸。ある日寄席の主である瀬島から、敵対流派に属する栗梅亭真吾に引き合わされる。真吾と言えばその技術の高さで注目される若手人気噺家。瀬島は、決して同じ高座に上ることのなかった椿丸と真吾を揃えて、落語会を開こうというのだ。互いの藝を初めて目にし、たちまち相手に惚れ込んだ二人。人目を忍んだ逢瀬が始まるけれど……? 上方落語界が舞台の、明治版ロミオとジュリエット!!
高三の春、寿志はひとつ年下の幼なじみ・起から毎日のように漫才をやろうと誘われ困り果てていた。寿志も漫才は大好きだ。だが受け入れられない理由があった。起に片想いしていたのだ。起の望みはプロになることで、つまりコンビを組めば片想いの相手とずっと一緒にいなければならない。それはつらい。起の執念深さに負け、一度だけ漫才コンテストに出場することをOKした寿志だが……?
忘年会の夜、アルコールの酔いに流されるように麻生と寝てしまった智里。それ以来、毎日のように部屋に来てはキスだけをくり返す麻生に、智里は戸惑いつつも抗えずにいた。ところがある日、麻生に女がいるという噂を耳にする。麻生は何で俺にキスするんやろ、何で俺は拒めへんのやろ――? 改めて自分に問いかける智里の出した答えは? 大量書き下ろし「もっと強く抱きしめて」も収録。
芸人養成所に通う穣太郎は、大きな体をして極度の上がり症。それを克服するためレストレランで接客のバイトを始める。オーナーの郡司は人当たりのやわらかなきれいな人で、穣太郎の失敗も一生懸命なところも優しく見守ってくれる。彼のおかげで少しずつ接客に慣れていく穣太郎だが、ある日、郡司が男とキスしているところを見てしまい……? 芸人の卵×年上の美人レストランオーナー、芸人シリーズ最新作!!
旨くて安いと評判の定食屋、いせや。大学生の公彰は、そこで働く竜一に「ほんま美味しそうに食べるから」という理由で気に入られ、彼に構われながら夕食をとるのが日課になっていた。ある日、公彰は竜一が本気でお笑いの道を目指していることを偶然知ってしまう。芽が出ないまま、もうすぐ十年。ふだんは能天気にさえ見える竜一の思わぬ真剣さに、夢を持てない公彰は憧れを抱くようになるが……。
トップアイドル・鷲津映一のマネージャーになって以来、彼に振り回されっぱなしの雄大。映一は年上の雄大を呼び捨てにし、あれが食べたいお前が作れとわがまま放題。だが彼の才能は素人目にも本物で、悔しいけれどカッコいい。文句を言いつつも世話を焼いていた雄大だが、あるとき映一のわがままが『好きの裏返し』だと気づいてしまい……!? オレ様アイドル×苦労性マネージャーの年下攻スパークリング・ラブ!!
芸人になる夢を捨て郷里の温泉街で働く隼斗のもとに、元マネージャーの時田が現れた。新しくできる劇場の専属の作家になってほしいという時田の頼みを隼斗は即答で断るが、彼は諦めずに温泉街に留まった。お笑いへの熱い思いも時田への密かな想いも封印して生きていた隼斗。だが彼の出現で忘れていた想いが溢れ出し……? 大人気・芸人シリーズ、ヘタレ敏腕マネージャー×ツンデレ元芸人の三年越しの再会愛。
突然、相方からコンビ解消を告げられた温。絶望的な気持ちで街をさまよっていたところ、やはり同じ日にコンビ解消を言い渡された秀永と遭遇する。共に売れない芸人同士。傷を舐めあうかのように、勢いで身体を重ねてしまう。翌朝、「おまえの初めての男になった責任をとりたい」と秀永が言い出し、二人でコンビを組んでみることになるが……!? 芸人シリーズ第2弾!!
何もない、あるのは田んぼと畑と山ばかり――そんな地元の田造市を盛り上げるべく、ご当地アイドル企画を立ち上げた市職員の周太。そこへ、田造とは対照的に何でもある隣の大実市からイケメン大学生・中村秋楓が応募してくる。裏があるのではと勘繰る周太だがほかに適任者はおらず、中村の熱意は本物だった。さらに中村の熱心な誘いで、周太までアイドルをすることになってしまい……? 年下攻ラブ・ダイアリー!!
大阪のレギュラーを全て卒業し、晴れて東京進出を果たしたピン芸人の堂松祐。東京を中心に活躍する売れっ子芸人・町央太を密かにライバル視していたが、初顔合わせで開口一番「かわいい」などと言われてしまう。――完全にばかにされている。受けて立った祐にお構いなく、町は共演のたび笑顔で絡んでくる。気づけばすっかり二人セットで世間に認識されるようになっていて……? 中堅芸人同士の東西ラブ×バトル!!
駆け出し落語家の守博(もりひろ)は、師匠に連れられて訪れた花街で関西最後の太鼓持ち・弥助(やすけ)と出会う。弥助の持つ独特の艶っぽさと、元落語家だったという滑らかな語り口にたちまち魅了される守博。だが個人的に会う手だてはなく闇雲に花街周辺をさまよっていたところ、無言詣(むごんもうで)中の弥助と遭遇し願掛けの邪魔をしてしまう。「野暮天」と詰(なじ)られ申し訳ない反面、素の顔を見られたことが嬉しい。一方で彼の願いが気になって……?
大学に入学したばかりの卓人は、ひとつ年上の元宮の熱心な勧誘に逢い、全く興味のなかった落語研究会、通称・落研に入部する。素直なのが取り柄で趣味も特技もなく生きてきた卓人にとって「落語向き」の声と容貌と言われたのは新鮮だった。元宮は男前な上にやたらと面倒見がよく、卓人は落語にも彼にもどんどんのめり込んでいき……? 卓人のブラコン全開の兄が登場する書き下ろしも収録。春色キャンパスラブ!!
毎日に閉塞感を覚えていた中三の春。初めて塾をさぼった公園で、聖は五つ年上のカイネと知り合う。聖の周囲の大人たちの誰とも違い、印象的で自由なカイネに、聖は瞬く間に惹かれてゆく。だが、カイネには他人と深く関われない理由があるようで、聖は彼の作る距離をもどかしく感じていた……。青く幼く鮮烈な過去篇「宵待草」と、その十年後を描く「二人静」の二篇を収録した、著者初のオール標準語作品。全篇書き下ろし。
憧れの小説家・間宮照市が震災後の混乱の東京を避けて大阪滞在中と知り、執筆依頼に訪れた梓。間宮は聞きしに勝る偏屈者で、踊れと言ったり身体を差し出せと言ったり、数々の無理難題を突きつけてくる。ところが生来の素直さで、梓は間宮の毒に気づかない。懸命に奉仕しようとする梓に、さしもの間宮も心を許すようになっていき……? 恋愛成就後の極甘続篇も収録。人気小説家と純情編集者の大正浪漫恋草子。
震災後の東京から大阪に移ってきた新人役者の英介(えいすけ)。大阪のやり方も古くさい旧劇も気に入らず、英介は周囲から浮いていた。だが人気役者の若松半次郎(わかまつ・はんじろう)に窘められ、彼の懐の深さと確かな実力に認識を改めていく。折にふれて半次郎に構われ、嬉しさを隠しきれない英介。そんなとき現代劇で半次郎と共演することになる。だがそれを快く思わない人々がいて……? 大正時代の大阪を舞台に、疾風の恋の幕が開く――!!
寄席を解雇された落語家のもず・こと文彦(ふみひこ)は、寄席の主・瀬島(せしま)から万歳(まんざい)への転向を勧められる。その頃、万歳は落語より格下に見られていた。抵抗を覚えつつも、台頭し始めたばかりの“新しい万歳”を理屈抜きで面白いと感じた文彦は、気の合う相方も得て万歳の道を歩み出す。同時に、時に厳しく時に優しく己を導いてくれる瀬島に恋情を抱くようになり……? 昭和初期、万歳黎明期の大阪に花開く、興行師×藝人の恋。
関西を中心に活躍する中堅お笑いコンビ『表面張力』。ネタ担当の由(ゆう)は相方の深野(ふかの)に十年以上片想いをしていた。デビュー直後から実力充分と言われながら中々ブレイクしないのは、自分の恋心が邪魔をしているせいではないか? 由の気持ちも知らず、“由と一生漫才をしていくため”今年こそ絶対「全漫」で優勝すると公言する深野の言葉が、震えるほど嬉しい。けれど苦しい。迷いを抱えたまま今年も予選が始まった――。
高校卒業の日に一方的な告白をし、泣きながら走り去った学校一のイケメン・渋川と、十年ぶりに再会した健吾。テレビ局勤務の健吾と同じく、渋川は制作会社の実力派ディレクターになっていた。二人は共に落語家のドキュメンタリーを担当することになる。再会するなり震える声で告白を謝罪してきたものの、渋川は健吾の前でだけ様子がおかしい。そんな彼を健吾も次第に可愛く思い始め…? スイート再会ロマンス。
芸一筋の落語馬鹿、山川小藤(やまかわ・こふじ)は、師匠の計らいでいやいや出演する羽目になったバラエティ番組で、二世落語家タレントの栗梅亭真遊(くりうめてい・しんゆう)と初めて顔を合わせる。元より対極の芸風を持つ真游を快く思っていなかった小藤だが、慣れない収録で彼を助けてくれたのは真遊だった。敗北感と気まずさから礼も言えず自己嫌悪に陥っていたところ、若者向けの新しい落語会で真遊と共演することになり……?芸人シリーズ最新作。
脚本家の直登(なおと)は、夜な夜な通う深夜のコンビニでアルバイトの大学生・北見(きたみ)と知り合う。ある日、成り行きで食事をおごったお礼をしたいと言われ、北見が部屋に手料理を作りに来ることになる。久々に食べる家庭料理の味に感動していたところふいに北見に告白され、直登は戸惑いつつも受け入れた。男らしい外見に反し北見は料理上手で世話好き。14歳年下の恋人に甘やかされ、仕事も順調に進み始める直登だが……?