伽と遊撃

理解が困難すぎて、面白い #1巻応援

伽と遊撃 有間しのぶ
nyae
nyae

コミックビーム購読してるんですが、これは単行本でまとめて読まないとダメなやつだと判断し連載は追ってませんでした。そして1巻が出たので待ってましたとばかりに読みました。しかし…一度通して読んだだけではこの物語の全体が全く見えてこない。というより、何もわからない。けど、読み返したり、重要だと思われるページに戻ったりを繰り返すと、やっと何か少しずつ掴めてきます。むしろそれほどに読者に親切じゃないところが逆に魅力的です。読み解きたい欲が湧いてくる。 とはいえ、感想らしい感想はまだ言えない。けどもしかしたらイムリのような壮大な物語になる可能性を秘めていると感じたので、#1巻応援クチコミを書こうと思いました。とりあえず早くタイトル「伽と遊撃」の意味が知りたい! 物語のキーワードは、幻想や妄想などフィクションの粛清、獣人的なAIロボット、チップで管理される記憶、時間軸のコントロール…?今後は過去や未来を行ったり来たりするような展開が待ってるような気がする。 あとは、非常に個性的なキャラクターが多い。記憶チップを開発したリヒト、彼には生きていてほしい。また100年ほど昔、時間の研究をしていた学者が遺し、リヒトがある意味蘇らせた野分兄弟。彼らががこれからどんな活躍をするのかが一番楽しみです。

本場ぢょしこうマニュアル

80年代女子校の日常

本場ぢょしこうマニュアル 有間しのぶ
無用ノスケ子
無用ノスケ子

「その女、ジルバ」で手塚治虫文化賞を受賞した有間しのぶ先生のデビュー作。デビュー雑誌はヤングマガジンだったんですね。しかも、2巻で「作者は女子高校を卒業して大学生になりましたが」とありますので、もしかしてデビュー当時は現役女子高校生だったのでしょうか!?驚きです。1982年から8年間に及ぶ長期連載だったそうですが、青年誌で女子校日常マンガなんて、当時のヤンマガ読者さんに受け入れられていたのか気になります。絵について少し触れますけど、大変失礼ながら絵はほとんどノートに描いたような絵でした…。(漫画原稿用紙でもない?)トーンも使われてないようで、落書きにしか見えないコマもありました(←ホント失礼!)でも、絵がどうこうより、漫画に描かれている人達が面白いんです。淡々と学校や周りの出来事を描いてるように見えて、実に多種多様な生徒たちが漫画に登場します。よくある思春期の一コマであっても、一人ひとりの内面に踏み込んで描かれています。だからギャグ漫画なのにどこか嘘っぽくなくて、その人の本音を感じるのです。このような人間への観察力・洞察力こそが、有間しのぶ先生の凄いところなのだなあと思いました。