「運命の人、オレだったシたら、どうする?」――クラブで出会った年下のイケメン留学生・ケヴィンと、酔った勢いでセックスしてしまったヒロ。一夜限りの出来事で終わらせるつもりだったヒロにケヴィンはアプローチを繰り返し、ヒロも流されるままにそれを受け入れ、ふたりは関係を続けていく。そんなヒロの夢は、「運命の人」と出会い、結婚することだというのだが――。自分自身のこと、将来のこと、家族のこと…さまざまに思い悩む彼らがたどり着く結論とは? 異なる世界、異なる環境で生きてきたふたりの出会いは、果たして「運命」だったのか? 迷いと不安とかすかな希望に揺れる、青年期の複雑な心を繊細に写し取る。
久しぶりに会った甥は、ずっと好きだった兄そっくりに成長していた――。田舎の一軒家にひとりで暮らす護は、兄の息子・太陽を夏休みの間だけ預かることになった。長年密かに兄に想いを寄せていた護は、兄のかつての姿に生き写しになっていた太陽に動揺しつつも、甥との日々を平穏に過ごそうと努める。ところがある夜、一緒に寝てほしいとせがみ、同じ布団に入った太陽がぽつりと言い放つ。「ボクのこと…お父さんの代わりにしてもいいよ?」太陽もまた、叔父である護への秘めた想いを抱えていた。そして交錯するふたりの感情は、ひと夏の秘密の関係へとつながっていき…。