狼が絶滅した日本でのお話。ニホンオオカミの生き残りで、高校3年生の桜糀和泉は、母親の遺言を守り人間社会に溶け込むようひっそりと生活している。ある日、腹を空かせたエゾオオカミの生き残り・御家瀬冬麻を道で拾い、しばらく家で匿うことになる。存在しないと思っていた同族との出会いに気持ちが浮き立つ和泉だったが、冬麻は本能を開放しないよう禁欲的な生活をする自分とは真逆の考えを持っていて――。
政界の王子様として圧倒的な人気を誇る築山誠一郎の裏の顔は目的の為であればどんな手をも使う汚職議員。そんな築山が唯一心を許すのは自身の性欲処理まで任せる絶対服従の秘書・三邑だけ。恵まれない幼少期を過ごした三邑は築山に見初められ引き取られてから築山に心酔しているのだが――。