2019年3月…防衛省自衛隊にて情報セキュリティの世代交代が完了し、すべてのアナログ暗号書が破棄された。そのちょうど一年前、暗号員の神谷樹(かみやいつき)は要人警護を担当する警務隊への異動が決まっていた。彼が警護する人物は、とある一人の少女。一見どこにでもいる普通の女の子だが、彼女は研究により画期的な暗号法を編み出してきた一族の末裔だった。数ある暗号の中でも鉄壁の強度を誇り、最高傑作と呼ばれるのが完全独自の言語を用いた口語(こうご)暗号。その言語は一族間でのみ継承され、彼女はその言語を知る最後の一人…“コードトーカー”だった。一族の者はその性質上、紙の暗号書と同じ扱いとなっていた。その意味は一年後の2019年3月に破棄…つまり命を絶たれるのだ。さらに彼女がもし敵の手に渡りそうになった時には、その場で即破棄しなければならなかった。守ると同時に有事には彼女を破棄することが神谷に課せられた任務だったのだ…―。
売れない小説家・名倉ばっこは、VRゲーム『オリジンスターオンライン』のレビュー依頼を引き受ける。渾身のキャラメイクで作り上げた美少女キャラ・ナクラとして仮想世界へと降り立った彼女は、ゲーム難易度に現実準拠のスーパーリアリティモードが存在することを知り、大好きな料理ができることに大喜び。だが、その腕前は壊滅的に最悪であった……!
「親友なら…できるよね?」レンタル親友である「俺」を借りたのは、危険すぎる人物でした。お金を払えば、親友を演じる「レンタル親友」として働く泉。役者志望で、演技は完璧なのだが、オンオフの切り替えも激しく、クレームも多い。そんな泉だったが、唯一の常連客・誠二には少し素が出ることも…。ある日、誠二に仕事の手伝いとして荷物の受け渡しを頼まれる。受け渡しを終えた泉が、誠二の家に戻ると誰もいない…。それどころか、物音がしたロッカーを開けると―…!?誠二の危険な犯罪計画に巻き込まれてしまった泉の運命は…!
“SS”――それは高度な特殊技能を有する機動隊員のみに与えられる特別な称号。主人公の高良風馬(たから・ふうま)巡査は、アクロバティックな忍者スポーツ「パルクール」を得意とする新人機動隊員。SSに憧れているが、具体的にどうすれば受章できるのか分からない。訓練に明け暮れていたある日のこと、ドローンを扱う班の新人女性隊員・碓氷凛子(うすい・りんこ)がSS候補だという噂を聞きつけて……。「パルクール」で市民の命を救う――新感覚ポリスアクション!!
血・肉・体液… DNAに刻まれた記憶は嘘をつかない。だから私は喰らい尽くす、事件の真相に迫るまで。とある死亡事故現場を訪れた女性刑事・石峰。只のよくあるひき逃げ事故… のはずが被害者知人の証言や、記録を抹消された防犯カメラの存在から事件性を感じ独自捜査を開始する。足りない証拠のピースを埋めるべく、被害者の遺体を前にした石峰は「いただきます」と手を合わせると、おもむろにナイフとフォークで―― その異常な行動には、真実に迫るための「人喰い」能力が関係していた…!
「仕事で男と寝ろって言われたらどうする?」ベッド上でカラダを捧げて… 処女の私がハニートラップの任務!? 男顔負けな体術と使命感を持つ女性機動隊員、みのり。ある日、みのりを訪ねてきた元上司、一条警視から告げられたのは、機動隊でも噂に聞く、女性がハニートラップで諜報活動を行う公安組織「エンド」への勧誘だった…! 意中の一条警視からの脈無しな勧誘にショックを受けるみのりだったが、せめて仕事で認められたいと転属を決意する。正義のため、愛のため、処女・みのりは身を捧げられるのか…!?
「1000万円で売ってくれないか?」ドローンで盗み撮りしたあの娘の裸。そこには踏み入ってはいけない秘密が隠されていた…。ドローンが趣味の男子学生、翔吾。ある日、ドローン仲間とドローンを飛ばしていると、突風で機体が墜落してしまう。すると次の瞬間、ドローンを通して映し出されたのは、気になる後輩女子の着替え姿だった!? 偶然、彼女の裸体を映像に収めてしまった翔吾に声をかけてきたドローン仲間の黒江。盗撮がバレたかと青ざめていると、そこに1000万でその動画を買うという法外な取引を持ち掛けられ――!?