女の子っぽいご飯って女子中高生が気にしそうなワードだなぁ。 しょっぱい茶色いご飯は美味しい!正義だ!! 男性に興味がなく、美味しいご飯が大好きな主人公。 しつこい同級生に彼氏を紹介するつもりが、手違いで彼女として美しい先輩を紹介することに。 謎めいた先輩と食事したり、お料理したり。 偽装のお付き合いだけど先輩には隠し事があるみたい。 ゆりゆりしたお二方のやいとり、ほわほわしてる中にも緊張感がありドキドキです
本作の主人公は、美味しいご飯をガッツリ食べたい女子大生。そして食べたいものは自分で作ってしまう、料理上手でもあります。 そんな彼女が学内で人気の先輩と出会い、偽装恋愛しながら先輩に料理を教え、共に食するうちに距離が縮まり……という甘やかで楽しいお話はしかし、その中に若干の緊張感を孕みます。 主人公はコンプレックスが多い。ガツガツ食べるのが好きのも、恋愛に興味が無いのも人に隠している。一方の料理下手な先輩もミステリアス。物知りで恋愛経験も豊富?で、主人公を翻弄しその気にさせてゆくのに、何かを隠している。 距離を縮めるトキメキを追いながら、時に不安になり、その不安を解消したくて先を読むうちに、一冊をあっという間に読み終えて驚いてしまいました。コンプレックスを抱く主人公&何かしらの病みを飼う先輩に、優しい解決が訪れる事を願って、次巻を待ちます!
ここではタイトル『不揃いの連理』の語義と内容をリンクさせながら、(6巻までで)四組の女性ペアの関係を追う本作の魅力を書いてみたいと思います。 「連理木(れんりぼく・れんりぎ)」というのは、隣りあった木々の接触した枝や幹が一つにくっつき、木目まで混ざり合った状態のこと。そこから「連理」という言葉は二人の深い契りを表すのだそうです。 幸せな予感のある「連理」という言葉。では「不揃いの」という言葉はどうでしょう? 登場するペアは、いずれも全然タイプの違う二人。そしてどちらか片方、もしくは両方とも「ダメな人」だったりもします。 まっとうな会社員×元不良は見た目に反して、ダメなのは会社員の方。いかにも悪そうな人と優等生のJKコンビは、優等生が意外と暴力的etc……。でもそんな二人が何故か寄り添う。 ではそこにどんな心があるのか。 ある人に惹かれる理由を、言葉で言い表すのは難しい。でも、なぜある人の側にいるかは、理由を言える場合もある。 この作品でそれが分かりやすいのは、ダメな漫画家に接する生真面目な編集者。彼女は恋愛的惹かれの他に、ダメな漫画家を支える動機としての「ある気持ち」を持っている。そして同じようなものは、他の三組にも見て取れる。「ある気持ち」はおそらく頼りない人に対する普遍的な心情なので、納得する人は多いと思います。 「ある気持ち」で支え合い、接するうち、彼女たちはいつのまにか離れ難くなっていく。そこには理屈ではなく、もはや必然として一つになった連理木が生まれている。 伴侶って、こういうことだよな……大きな安心感とエモーションが同居する感じ。実はかなり暴力描写・しんどい内容も多いのにそれはとても不思議な感覚で、いつまでもこの物語を追う動機となってゆくのです。 ダメな人に対する、共通する「ある気持ち」......どんなものか、ぜひ本作から探してみてください。 さあ、まだ不穏な堅物教師×生徒の物語はどうなるかな? (6巻までの感想) (追記:実はマンバ読書会でリアルタイムで書いたものから、細かく改稿しています。どんなふうに変化しているか、ぜひ配信と比較してみてください! https://www.youtube.com/watch?v=FgBPuVvUHFI) #マンバ読書会 #クチコミを書く回
何かが傷つく時、壊れる時、失われる時の、隣にいる女性との関係性とエロスを描く短編集。重苦しさの分だけ、訪れる感慨は大きい。 関係性は女性同士ならではの部分もあるが、描かれる感情は昏さ、苦しさ、嫉妬、自己肯定感の低さといった、陰キャの百合男子にも思い当たる「マイナス」な物。 この「美しく無い」と感じる感情が、女性同士の交流と恋(=性欲?)で変化し、或いは肯定され、充足する時の喜び。「ハッピーエンド」もあれば、そうで無いものもある。しかし全ての短編に必ず「救い」がある。 ♡♡♡♡♡ ●好きになるなんてありえない/小学校で虐めていた子と、高校で再開。復讐劇は… ●ハッピーエンドはいらない/お嬢様とメイドの秘密の関係。しかしお嬢様の父の死去で… ●アイなんて知らない/演劇部の先輩の天才に掻き乱される自己肯定感の低い後輩。 ●会社を休んだ日のこと/失恋した幼馴染の絡み酒に付き合う、惚れた弱み。絡めるのは… ●ある会社の彼女たちのこと/行きずりに一夜を共にした女が、私の会社に転職。 ●ハッピーエンドはいらない、その後/後日譚。
年の差百合であり社会人×不良でもあるんだけど、何よりこの"たりないふたり"感が絶妙。たりない部分の大きさも重さも全然違う2人なんだけど、その不揃いなはずのお互いの欠けたピースがなぜかピッタリ嵌る、その感覚が堪らない。 それぞれの過去もあってお互い不器用ではあるんだけど、すれ違いの感じられない、気持ちの通じ合ったディスコミュニケーションとして描かれるのでむしろ心地よく読める。 物語の導入こそ酔った勢いで一夜を共にしてしまうっていう軽い感じだけど、読めば読むほど2人のバックグラウンドや内面の気持ちが見えてきて関係性の繊細さを感じられる作品。 1巻まで読了
女の子っぽいご飯って女子中高生が気にしそうなワードだなぁ。 しょっぱい茶色いご飯は美味しい!正義だ!! 男性に興味がなく、美味しいご飯が大好きな主人公。 しつこい同級生に彼氏を紹介するつもりが、手違いで彼女として美しい先輩を紹介することに。 謎めいた先輩と食事したり、お料理したり。 偽装のお付き合いだけど先輩には隠し事があるみたい。 ゆりゆりしたお二方のやいとり、ほわほわしてる中にも緊張感がありドキドキです