断筆宣言から9年――。伝説の絵師・雨がっぱ少女群の中で新たな美少女たちが芽吹きだす。天真爛漫でいつものほほんな、職探し中の麻衣。孤独な生い立ちを抱えつつ、祖父とふたり暮らしをしながら、農業を営む菜々子。この土地に生息する虫の保護活動に力を注ぐ来夏。虫と戯れ、虫に翻弄される、彼女たちの軽やかな日々。CONTENTSepisode01 ナミテントウepisode02 チャミノガepisode03 クロナガアリepisode04 ヒメギフチョウspecial edition 写真撮影episode05 モンシロチョウepisode06 クビキリギスepisode07 ヤマトシミepisode08 マネキグモepisode09 センチュウepisode10 オオタバコガepisode11 マメハモグリバエepisode12 アブラゼミepisode13 ヘイケボタルepisode14 ヒメジャノメepisode15 タバココナジラミ描き下ろし漫画も満載!★単行本カバー下イラスト収録★
ホラー漫画界の新星・雨がっぱ少女群が描く、至極の短編集。見えない何かを相手に今日もひとり、かごめの輪に座る――。一周目:消費者の呻き二周目:工場勤務三周目:ザリガニ四周目:無数の孤独五周目:百円の眺望六周目:ペット七周目:ひとりかごめ八周目:地図九周目:夢うつつ十周目:轍は闇に呑み込まれ十一周目:現象十二週目:遺された調理法掲載時のカラーページ全収録!!!★単行本カバー下画像収録★
麻衣の虫ぐらし、単行本未収録話を集めた作品集。#01 セイヨウオオマルハナバチ#02 フユユスリカ#03 ウスバキトンボ#04 特別編 料理
麻衣の虫ぐらし、もう一つの物語。電子書籍だけで読める特別編です!特別編#01クロバネキノコバエ特別編#02ナミウズムシ特別編#03クラミツハ
伊藤潤二「白雪姫」美しいのは私だけでいい! この世で一番恐ろしいのは女の嫉妬!? 高橋葉介「プロローグで終わる物語」平凡な少年の前に、ある日突然現れた不思議な少女。この展開はまさか!? 犬木加奈子「心霊内科」その病院を訪れる患者たちは、みんなどこか“おかしい”。 雨がっぱ少女群「文学青年」図書館司書の“私”は、ひとりの青年に心奪われ……。 長田ノオト「籠の鳥」夜な夜な拷問虐待を受けるあの娘を助けたい少年の行動が悲劇を招く!?
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ホラー漫画とギャグ漫画…対極にいるようで実は紙一重だったりする(笑)この短編集がまさにそんな感じで境界線スレスレを絶妙に描いていて面白かった!表題作「ひとりかごめ」や「夢うつつ」みたいなオチが個人的に好き!
『麻衣の虫暮らし』に登場する二人の女性、来夏と美津羽の物語。本編でも出てくる、不思議な力(虫を集めたり等、自然に介入できる)を持つ美津羽と、自然を愛する来夏の出会いと未来について、不思議な神話が語られる。 三つの掌編が語られる。 初編では、やはり虫好きとして本編にも登場した、スナック店員の香織から、来夏とその周囲に起こったある事件が証言される。 それから、ナミウズムシの生態から来夏の体質が暗示される中編。続いて美津羽の誕生についての歴史と、来夏との出会い、そして互いの存在を支え合うようになる出来事が、終編で物語られる。 神話の時を生きてきた美津羽と、共に神話の時を生きようとする来夏。これは究極に尊い「神話百合」の物語である。
『麻衣の虫ぐらし』本編に未収録の、4話の短編集だか、テーマがなんとなく一貫している。本当に小さな、すこしふしぎ(SF)である。虫がたかる気味の悪さ、夢の世界、プチ時間跳躍など、虚実ないまぜな物語が語られる。 人間の他人の考えも、ましてや虫の考えなんて、分かるはずがない。そういうものに、対話無しで(たとえ嘘でも)触れるには、夢で出会ったり、空想に遊んだりしなければならない。 この作品集は、『麻衣の虫ぐらし』の大筋とは関わらないが、空想や夢から、ヒトや虫の内面に、たまたま触れてしまう物語を集めている。本編よりもちょっと不思議な面白さと切なさに、ぼんやりと浸っていたい掌編集だ。
死にゆく祖父を世話しながら祖父の有機農園を守る菜々子と、彼女を手伝いながら寄り添う無職の麻衣。昆虫の挿話に託して語られる、自然と人為、そして不思議な「虫愛づる姫君」達との縁の物語。 —— 菜々子は両親に裏切られ、祖父との絆を唯一の拠り所にして生きている。農業についても、自分の意思で始めたことではない。それ故か、いつも自信がなく、失うことに怯えている。 菜々子の麻衣に対する感情は、友情を飛び越えた強力なもの。依存や崇拝といった、ちょっと危なっかしい感情にも近い。 祖父が亡くなれば、身寄りがなくなる菜々子。祖父に菜々子を託された麻衣だが、距離感に悩み、挙句、菜々子を孤独にしてしまう。そして麻衣の選ぶ、菜々子との関係は……。 —— この作品は、二人の女性の関係性の物語と並行して、二つの「自然と人為」が描かれる。 一つは「有機農業」、もう一つは「自然保護」。 有機農業は、農薬等をなるべく使わない「自然への優しさ」を謳うが、その分労力は大きい。益虫を操り、害虫を殺す日々の営み故に、菜々子は益虫にものすごく優しい一方、害虫に対してはまさに「虫を殺す目」を向ける。菜々子は「益虫を愛づる姫君」である。 一方、麻衣が偶然知り合った来夏は、ヒメギフチョウや湿原を、ボランティアで保護する女性。彼女は自然を愛し、虫という虫に満遍なく愛を注ぐ「全ての虫を愛づる姫君」。また、来夏といつも共にいる美津羽は、簡単に昆虫を呼び寄せる特技を持つ「虫を愛で、共にある姫君」。 さらに、麻衣が出会う、スナックで働く香織は、虫と「食」(人間が食べる、虫が虫を食べる等)を嗜好する「虫食を愛づる姫君」。 様々な「虫愛」の形が提示され、彼女たちから語られる虫の性質と、人間の営みがリンクし、生きることについて考えさせられる。スローライフを描きながらも、「生の実感」の生々しさが常に残る作品である。 日々の営みの繰り返しから、ゆっくりと育てた大きな感情に、いつの間にか心動かされている。麻衣と菜々子が育む、じんわりとした優しさに浸っていたい。
ホラー漫画とギャグ漫画…対極にいるようで実は紙一重だったりする(笑)この短編集がまさにそんな感じで境界線スレスレを絶妙に描いていて面白かった!表題作「ひとりかごめ」や「夢うつつ」みたいなオチが個人的に好き!