心やさしいレモとボノロンが起こした、きせきのお話。ボノロン幻の第1話の永山ゴウ先生完全書き下ろし版!大きな大きなクスノキがある、山奥の村―――。村人たちは、この木を「天木様」と呼び、悲しいことやこまったことがあるとお祈りをささげていました。村では、悪い病気がはやっていました。どんな薬も効かず、天木様に住む神様にお祈りするしかありません。村の女の子レモはこの病気でお父さんをなくし、お母さんも病気にかかっていました。「神様…レモはわたしの宝もの…。どうかお守りください」とうとう、レモのお母さんも死んでしまいました。やさしい村人たちは、天木様のそばに、おはかをつくってあげました。「お母さん、さみしいよ」かわいそうなレモ。ひとりぼっちになってしまったレモも、実は悪い病気にかかっていたのです。お母さんのそばに連れて行って…と最後のお祈りをしたその時―――オレンジ色の巨人がレモの前にあらわれました。
織田信長は、母の胎内でいくさの声を聞いた。生まれては、いかなる刹那も戦い続けた。信長にとって、いくさ場はまさに揺りかご。すべてのことは、いくさから学んだ。信長は、まぎれもなく「いくさの子」であった。織田信長、幼名・吉法師。天下一の悪餓鬼が戦国の世を堂々傾きぬく!