「こんなはずじゃなかったのに…私、どこで道を踏み外してしまったんだろう?」夫と二人、社宅に暮らす滝沢百合は、夫が課長に昇進したばかりということもあり、「内助の功で応援しなきゃ!」と、皆が敬遠する社宅婦人会の副会長に自ら進んで就任する。ある日、百合がスーパーで買い物をしレジで精算をしていると、店側の不手際で値段間違いが判明、百合は差額分の返金を受けるのだが、なぜかそれが誤った形で周囲に伝わって…なんと百合は社宅内でクレーマー呼ばわりされることになってしまう。「ちがう、私はクレーマーなんかじゃない!」必死で潔白を訴える百合だったが、あがけばあがくほど立場は悪くなっていってしまい…ついには信じられない恐ろしい行動に――!?
「私の子供が男でもあり女でもあるなんて…一体どうしたらいいの?」「跡取りができて、これで我が家も安泰だね!」姑たちにも祝福され、高杉明菜は待望の男の子を授かるのだが、出産後に医師から衝撃の事実を知らされる。勇(ゆう)と名付けられた我が子は『性分化疾患』といって、小さなペニスと同時に卵巣子宮も併せ持ち、現時点では“男でも女でもない存在”――どちらにするかは両親が決めてほしいというのだ。結局、姑や夫の言いなりに跡取りである男の子として育てられていく勇だったが、スポーツよりもお人形遊びのほうを好むなど、次第に女の子としての傾向を強めていく。「僕は男の子なの? 女の子なの?」自らの性別に悩み苦しむ勇を見るうちに、とうとう最後の決断をする母・明菜だったが――!?
とある集合住宅に住む作者は、最近なぜかやたらとベランダを汚すハトのフン掃除に手をわずらわせていた。すると今度は、頭上から「ドーン、ドーン」という鉄を打ち付けるような音が響き渡ってきて…いったい何事!? と他の住人たちと話し合い、調べてみると、なんと上の階のベランダにある収納庫のドアが開けっぱなしになって、風が吹くたびにそれが鉄の手すりに思いっきりぶつかっていたのだ。これは何とかしてもらわねばと、上の部屋の住人に文句を言おうする作者だったが、それはこれから始まる、恐怖のゴミ屋敷住人との想像を絶する戦いの序章にしかすぎなかった…! 身の毛もよだつゴミ屋敷の恐怖をリアルに描いた表題作ほか、歯科医での衝撃体験、ご近所を震撼させるデリバリー・テロ(?)の顛末など、本当にあった等身大ドラマがシビアな共感を呼ぶ、女のオムニバス・コミック全3話。
いつも通りのささやかな日常が、何気ない事で崩れ去っていくーー。コンプレックスの素顔を隠しながら生きる社内恋愛OLストーリー…「キレイのボーダーライン」ママ友の不倫を目撃したことから始まる壮絶なイジメを描く…「ママたちの黒くて美味しい話題」妊活でデリケートな時期に生活を浸食してくる毒義姉との攻防…「義姉という地雷」40歳を超えて待望の妊娠が叶ったのも束の間、母の認知症介護に奔走する…「ダブルケア~高齢出産と介護~」自転車事故を起こしてしまった…相手は同じPTAのママ友で…「いらないプライド」陰口を叩かれる地味OLはSNS上ではまったく違う顔を持っていて…「秘密のアカウント~絶対に知られたくないもうひとりの私」一度の過ちが取り返しのつかない悲劇をまねく女の争い…春名宏美先生の描く豪華6本!!巻末には扉イラストコレクション収録!