大王の密命を受けたのは、一人の下級役人だった。 時は古代。飛鳥浄御原宮の宮中で働く下級役人・中臣史。その史に、大海人大王から密命がくだる。その命を果たすため、史はいくつかの条件を提示するがーー!?
面を着けた旅の男の名は、かつて、その美しさのあまり死を賜ったといわれる者の名とよく似ていた――。今は昔、蘇合香と名乗る男が街はずれに住んでいた。道に迷い、行き倒れていた青年と出会い、その連れである少年も共に、自宅で一泊させることに。久しぶりの人との会話を楽しむ蘇合香だったが、二人の旅が龍王巡礼と知り、慌てて止める。「蘭陵王」のように殺される、と。蘭陵王とは、「そのあまりの美しさのため皇帝から死を賜った」と囁かれた者の名だった――。気鋭コンビが贈る、ヒストリカル・ファンタジー開幕!!【連載時のカラーページを完全収録!】
今は昔。静岡県のおサルが、長野県のワンコと仲良く(?)暮らしはじめました。 昔々の静岡県の見付村に射られた矢文。そこには、村の娘を攫うという猿の妖怪からの脅迫文が。その妖怪退治に白羽の矢が立ったのは、長野県の寺に住んでいた疾風(ハヤテ)という霊犬で…。犬猿いきがかりコンビが織りなす和ファンタジー!