「母さん、なぜ私を生んだの?」虐待を受けながら育った娘は、ずっと自問していた――。一度は自分を捨てた母に、父の死後引き取られ、ともに暮らすようになった照恵。しかし、それは実の母親から壮絶な虐待を受ける、地獄のような日々の始まりだった。やがて自らも母となり、やっと穏やかな生活を手に入れた照恵だったが、1本の電話が、彼女の封印してきた過去の記憶を呼び覚まし…。虐待により踏みにじられた魂の再生を、曽根富美子が描ききった感動作。原作のその後を描いたオリジナル番外編『闇がひらかれるとき』、原作者・下田治美氏の解説文も収録した完全版。
実の母からの虐待という凄惨な記憶を封印して生きてきた照恵。自らも母となり、穏やかな毎日を過ごしていたある日、病院からかかってきた1本の電話が照恵を再び過去と向き合わせる。幼い頃に死別した父の遺骨を探す旅に出た照恵は、その過程で母の人生を知ることとなり――…。母娘の愛憎を衝撃的に描いた下田治美の傑作小説『愛を乞うひと』を社会派漫画の名手・曽根富美子がコミカライズ化。番外編『闇がひらくとき』も収録。