『住み込みで、ある男とペットの世話をしてほしい』警視庁勤めの父から頼まれて、郊外の一軒家で家政婦のバイトをはじめた知可。家主の育真はイケメンで高学歴なのに“引きこもり”で猫だけを可愛がる残念な男だった。開店休業状態の探偵業を営む彼は、自信家で偏屈で傲慢で何かと知可を悩ますが、事件の謎解きになると秘められた人の想いを繋ぐ優しい顔をみせて――。 ※本文にイラストは含まれていません
【イラスト付き】 大正時代。貿易会社に就職してジャワへ渡るも会社が倒産、帰国費用を稼ぐためにカジノで働いていた御倉千晶。資金も溜まり、帰国のため、豪華客船に乗った千晶は、富豪の御曹司・真一と出会う。真一に友人として好感を抱く千晶だったが、遅れて乗船していた真一の幼馴染みで親友の松下伊織に、カジノ勤めだったことを「詐欺師」と糾弾される。出会いは最悪だったし、詐欺師という誤解は解けたが、伊織とはどうもそりが合わないと千晶は思っていた。帰国した千晶は、可愛がっている妹・絵里の婚約者の屋敷へ赴く。そこで声をかけてきたのは伊織だった。なんと絵里の婚約者とは真一だったのだ。驚く千晶と伊織だったが――!? 電子限定書き下ろしSSを収録!!
「私のためだけに咲き、私のためだけに散ればいい」今を時めく左大臣の一の姫にして、帝に入内を心待ちにされている姫・狭霧には、誰にも知られてはいけない秘密があった。それは、実は男子であるということ…狭霧はとある事情により、男でありながら生まれたときから姫として育てられていたのだ。そんなある日、光源氏に喩えられる遊び人で、父の政敵でもある宰相中将・源実親が、狭霧の許に突然現れて!?貴公子と少年、平安の華麗なる婚礼奇譚、登場!!
世間知らずの知里は、女衒の手から逃げ出したところを、富裕な広瀬伯爵家の次男・秋成に救われる。だが、広瀬が恩人であるにも関わらず、知里は彼の傲慢でシニカルな態度に素直になれず、売り言葉に買い言葉で広瀬の愛人として屋敷に暮らすことになる。性について未熟な知里に、広瀬は夜ごと快楽を教え込んでいくのだが…!?
和泉桂作家生活15周年を記念して企画された応募者全員サービス小冊子が待望の電子化! 清澗寺家シリーズほか人気シリーズの短編や単独作品の短編を再録&書き下ろし。【収録作】 清澗寺家シリーズ・神獣異聞シリーズ・嘯風館シリーズ・バロックの裔シリーズ・その他短編
名高い商人の三男で見目麗しくも、オメガであるため冷遇されてきたニコラ。父の命で森の中の古城に奉公に出ることになるが、不思議な城の主人・ダンテは、呪いで恐ろしい野獣の姿にされたアルファだった。「夜伽をさせるためにおまえを呼んだ」と告げられ、ニコラは初めての発情期にダンテを受け入れさせられる。呪いを解くために、ダンテに真の快楽を与えなければならないらしく――?
自分と母を捨てた父に復讐するため、性別を偽り花街で芸妓として暮らす志季。一振りの短刀だけが父を探す手がかりだった。ある夜、穂積という男に躰の秘密と復讐心を知られてしまう。穂積はなんの気まぐれか、復讐の手助けをしてくれると言うが、その代償は…躰。目的のため、志季は己の身を差し出すが―――「子爵と冷たい華」 兄が急逝し、跡継ぎとなった嵯峨野経行。家のしきたりでいわくつきの一族に仕えることになるが、その若き当主・貴久との出会いは運命的なものであった―――「華の枢」 淫靡な時代浪漫2編。
「おまえを俺の后にする」 男でありながら王女として暮らす苓鈴。他国への刺客となるべくその身を毒で満たし、接吻で殺められる“毒姫”に育てられた。だが国内で謀反が起こり、両親を喪った上に首謀者の神開という男に囚われ、結婚を強いられる。神開を屠ろうと初夜に臨んだ苓鈴だったが、なぜか彼に毒は効かず、男と知られてなお無垢な躰を拓かれた。毒ゆえ敬遠され、親の温もりすら知らない苓鈴は、初めての熱と快楽にただ喘ぐことしかできず――。 ※収録作「蠱蝶の殉情 前編」。
破壊や殺戮を請け負う外法使いが集う村で、巫として暮らす時雨。お方様の命で高名な咒禁師・楸に近づくが、記憶喪失を装った時雨を自宅に住まわせてくれた剛胆な楸のそばは温かく、しだいに惹かれていった。しかしそんな矢先、村に連れ戻された時雨は、眷属に力を与えるためと雄に隷属する淫紋をつけられ、男どもに蹂躙されてしまう。楸を想い心は抗えど、快楽に呑まれ男の性を貪欲に享受する躰──。そして淫らな業を身に宿したまま、楸のもとに戻され…!?
亡き母の遺言で髪を伸ばし、顔を隠して生きるリオ。アルファばかりの貴族社会でオメガであるリオは異端で、父亡きあとは継母と妹に使用人として扱われ暮らしていた。そんなある夜、妹の忘れ物を届けに舞踏会に行かねばならなくなる。ろくな服を持たないリオは意を決し、妹のお古のドレスを纏い女性の装いで城へ向かった。ところが帰り道、まばゆい星に誘われて足を踏み入れた庭園で貴族のヴェレスと出会う。そこで発情を引き起こしてしまったリオの匂いに煽られた彼に無垢な躰を拓かれて…。
「おまえを俺の后にする」男でありながら王女として暮らす苓鈴。他国への刺客となるべくその身を毒で満たし、接吻で殺められる“毒姫”に育てられた。だが国内で謀反が起こり、両親を喪った上に首謀者の神開という男に囚われ、結婚を強いられる。神開を屠ろうと初夜に臨んだ苓鈴だったが、なぜか彼に毒は効かず、男と知られてなお無垢な躰を拓かれた。毒ゆえ敬遠され、親の温もりすら知らない苓鈴は、初めての熱と快楽にただ喘ぐことしかできず――。
編集者の透也は売れっ子ミステリー作家・穂高櫂の担当に抜擢される。しかし、原稿と交換条件に穂高と肉体関係をもってしまい…。※イラストは含まれていません
「欲しいのは憎悪だけか…?」オルロフ公爵家の嗣子として、皇帝に仕える近衛師団の大尉として知られていたユーリだが、自らを犠牲にしながらも愛する者の裏切りに遭い、生きる意味を見失っていた。副官のヴィクトールはそんなユーリに屈辱と服従を与え、憎しみを糧に生きることを強要した。一方、生き別れていた双子の兄であり帝政派の敵であるミハイルは、幼馴染みのアンドレイと共に、ロシアを離れたユーリを追い詰めてゆく!憎しみと裏切りが錯綜するなか、ふたりが手にしたものは……※このお話は『タナトスの双子1912』の続編です。
「軽蔑しているのに、私に従うのか」時は帝政ロシア末期。オルロフ公爵家の嗣子ユーリは天使のように優美な容姿を持ちながら、近衛師団では切れ者の大尉として知られている。そして、彼のそばには副官のヴィクトールが常に付き従っている。目的のためなら躯を利用することも厭わないと噂のユーリを侮蔑を籠めた目で冷たく見ながらも、屈従を崩さず──折しも、ユーリは幼馴染みのマクシムからある青年を紹介される。それは死に別れたはずの双子の兄、ミハイルだった!?愛と憎しみ、憧憬と裏切り。複雑な想いが絡まり合い……※このお話は「タナトスの双子1917」に続きます。
王を守る七騎士という特別な称号を代々継ぐ家に生を受けたイサール。だが、彼には七騎士として必要な魔力が顕現しなかった。己の魔力が、兄弟同然に育ち、今は行方の知れない父親の妾の息子・ミカに奪われたことを知ったイサールは、彼を探し出すことに。憎むべき罪人との再会…だがミカは驚くほど純粋にイサールとの邂逅を喜び、力を還すことを望んだ。だが、都に帰ったイサールに待っていたのは王からの拒絶。苛立ったイサールは何も知らないミカを押し倒してしまい…。
没落しつつある旧家・清澗寺家。その長男の国貴は、幼馴染みで使用人の息子である遼一郎と偶然に再会する。ささいな誤解から離ればなれになっていた二人だったが、それをきっかけに、国貴は窮屈な暮らしの中の安らぎを遼一郎に求め、彼に惹かれていく。しかし、遼一郎には命に関わる重大な秘密があった。それを知った国貴は、自らの身体を差し出して彼を救おうとするのだが……。許されぬ愛に溺れる、主従ラブロマンス。 【おことわり】電子書籍版には、紙版に収録されている口絵・挿絵は収録されていません。イラストは表紙のみの収録となります。ご了承ください。
【イラスト付き】時は五条帝の御代。若くして大納言の役職につく藤原光則は、最愛の妻の忘れ形見である息子を病で亡くし、失意の淵にいた。光則はある日の陣定で、都で話題の夜盗「十六夜」を捕らえる検非違使別当の役職を命じられる。一度は十六夜として盗みに入った美しい少年を捕まえるが、彼は実は帝の妹として育てられた弟・楓の宮だった。そのことを知らない帝に彼と婚姻を結ばされた光則は、結婚しても楓の無愛想な態度に憤慨し強姦してしまうが、楓が十六夜として捕まえた少年であることを知ってしまう。光則は楓の人生に自分の弟・狭霧を重ね、楓の本心を知るために彼の心を溶かそうと行動を起こすが――。電子限定書き下ろしSSを収録!!
【イラスト付き】マディア国の王族として生まれたシオンは、18歳。王室の中でもオメガとして生まれたうえに愛人の子であることから、隣国・ラスィーヤに捧げられる運命で軟禁されていた。そんなシオンは、一度だけ国の遣いとして視察に来た少年――レイスを忘れられなかった。一月ほどユイの国に滞在したレイスは軟禁されているユイに気づき、二人は夜中の庭園で密会をくりかえしていた。そして、彼が帰国の際、引き寄せられるようにユイの首筋を噛み、それでつがいになってしまっていたのだが、幼い頃のことだったのでシオンもレイスもたがいに「つがい」になったことに気づかず、そのまま別れてしまったのだ。 18の誕生日に生け贄となるべく隣国へと向かったシオンだったが、狼を名乗る海賊に襲われ――!?
真中昴が久々に戻った実家は、棋士である父・北斗が将棋教室を営んでいる。そこに幼馴染みの同級生・須原将馬が子供を預けにやってきた。将馬は人気の若手プロ棋士で、対局に出かけるときは師匠である北斗が息子の春馬を預かっているのだ。久々の再会に驚く昴だったが、春馬の面倒をみるうち、将馬と過ごす時間が次第に増え惹かれていくが……。 【おことわり】電子書籍版には、紙版に収録されている口絵・挿絵は収録されていません。イラストは表紙のみの収録となります。ご了承ください。
由緒ある会員制社交クラブ『嘯風館』に通う佐方実紀は、父の会社を倒産の危機から救おうと、ある男の愛人になることを決意する。美貌に反して恋愛経験のない実紀は、愛人として相手を満足させる術を学ぶ必要性があった。そのため、『嘯風館』の会員で、貴族的で謎めいた雰囲気を身にまとう高階に、個人教授を依頼するが……。交換条件で結ばれた契約のもと、甘く淫らな期間限定のレッスンを繰り返す二人の辿り着く先は――。『嘯風館』シリーズ待望の第1弾!! 【おことわり】電子書籍版には、紙版に収録されている口絵・挿絵は収録されていません。イラストは表紙のみの収録となります。ご了承ください。
帝都の製紙会社に勤める福岡凌平は、工場建設の調査のため、信州の片田舎の村で二ヶ月ほど暮らすことになった。村長の屋敷に滞在して仕事に打ち込んでいた凌平は、ある日、蔵の一つに住人が囲われていることを知る。興味を抑えきれずにその蔵へ忍び込んだ凌平は、そのあまりの美貌と艶やかさ、そして彼が青年だったことを驚愕する。盈と名乗る彼の誘惑に抗えず、凌平はその美しい体を抱いてしまう。その後も何度も交わり、すっかり盈に魅了されてしまった凌平は、意を決して彼を東京に連れ帰ることにするが…。 【おことわり】電子書籍版には、紙版に収録されている口絵・挿絵は収録されていません。イラストは表紙のみの収録となります。ご了承ください。
刑事の戸次武史は、ある日、やくざの親分から、美青年・霜田晶の保護を頼まれるが断る。その後、警察を辞め探偵を始めた戸次のもとに晶が転がり込んできた。晶に迫られ、思わず体を繋いでしまった戸次は、彼を事務員として置くことに。戸次の親友・雪人の兄・悠人を捜すよう、天笠から依頼された戸次は、晶とともに捜査を開始するが……!? 【おことわり】電子書籍版には、紙版に収録されている口絵・挿絵は収録されていません。イラストは表紙のみの収録となります。ご了承ください。
父の死をきっかけに陥れられ没落した花宮子爵家の次男・雪人は、記者として怪盗「夜叉」を追いかけている。そんな雪人にとって、失踪した兄の親友で人気作家・天笠晃一は何かと頼れる存在だ。ある日、警視庁からの要請で、夜叉が狙う首飾りを女装した雪人が身につけ夜会に出ることに。その夜会で、夜叉と遭遇した雪人は唇を奪われてしまい……!? 【おことわり】電子書籍版には、紙版に収録されている口絵・挿絵は収録されていません。イラストは表紙のみの収録となります。ご了承ください。
獣人と人間が共存し鎖国を続ける国、銀嶺。獣人は人を支配し、年に一度、睡郷で「聖睡」と呼ばれる冬眠をする決まりだった。ニナは純血種の獣人で、端整な美貌と見事な尻尾を持つ銀狐だが、父が国王に反逆した罪で囚われ、投獄されてしまう。命とひきかえに、その身を実験に使われることになったニナは、異端の研究者であるレムの住む辺境の地へと送られる。忌み嫌われる半獣のレムにはじめは反発していたニナは、その不器用な優しさに触れていく中で次第に心惹かれてゆくが、次第に実験を命じた王に疑念を抱き…。 【おことわり】電子書籍版には、紙版に収録されている口絵・挿絵は収録されていません。イラストは表紙のみの収録となります。ご了承ください。