経営難の子会社に出向し、再建に取り掛かった塚森。本社の御曹司である彼の社内改革は、支持もあれば大きな反発も買い、脅迫状まで送られてきた。営業部のエース・荏原も塚森に不満を隠さない者の一人だ。だが社内プロジェクトで、二人の距離は次第に縮まっていく。そしてある案件を解決した荏原に、褒賞を出したいと言った塚森は「じゃあ、キスさせろよ」と唇を塞がれて……? 『社史編纂室で恋をする』前日譚!!
社内である濡れ衣を着せられた志月は、「流刑地」と呼ばれる社史編纂室に異動させられる。新しい上司は、なんと数日前に新宿二丁目で一夜を共に過ごした男・稲葉。最初の出会いをなかったことにしつつ、志月は編纂室の仕事に慣れていく。ところが稲葉を二丁目で再び見かけた時、彼に惹かれている自分に気づいてしまう。志月は恋心を秘めながらも、男と二人でいたのを見たと稲葉に告げると、不意に抱き寄せられ……? イケメン二面性攻×体育会系ポジティブ受、オフィス・ラブ!!
料理研究家の嗣巳(つぐみ)は高校の同級生・山江(やまえ)と仕事先で再会する。細身なのによく食べる彼は、今は動画投稿中心に大食いジャンルで活動するタレントになっていた。かつて大好きだったのに大嫌いになったその山江から嗣巳へ伝えられたのは謝罪と過去の恋心、そして「友達になれるチャンスをください」という願いだった。わだかまりを抱えながらも、嗣巳は山江からたびたび誘われるうちに……? 十年越しのこじらせラブ!
ひっそり見ていただけで、片想いの男に嫌われてしまった響(ひびき)。彼を目で探すくせが抜けず、その友人の十時(ととき)から監視されるようになる。恋をしたことがないという一つ上の十時は、なぜか響を『恋愛の先生』扱いし、二人は恋愛映画や少女漫画を一緒に楽しむ仲に。やがて響は十時に惹かれていき、キスをされた後に告白する。ところが、十時からの返事は思いもよらぬもので……? 恋愛音痴×片恋専門、初めての両想いラブ。
父の転勤で、霧島(きりしま)家の世話になることになった松澤壱(まつざわはじめ)。幼い頃に優しくしてくれた霧島駈流(かける)は、壱の初恋の男だった。だから再会するのが楽しみだったのに、駈流は壱のことを覚えていなかった……! 一方、父の安請け合いで松澤家の子供の面倒を見ることになった駈流。だがやってきたのは小学生ではなく、綺麗で落ち着いた好みのタイプ(しかも昨夜ナンパで振られた相手)で……? 一つ屋根の下、美味しい年の差ラブ。
ハウスキーパー&ベビーシッターである千尋(ちひろ)の新しい仕事先は、シングルファーザーで人気漫画家の住居兼職場。訪ねてみると、そこには千尋が中学の頃好きだった同級生の昴(すばる)と、彼にそっくりの三歳児・尊(たける)が待っていた。人見知りの尊からは「ちろちゃ」と呼ばれて懐かれ、昴とも交流するうちに、千尋の心にはかつて昴を好きだった頃の気持ちが蘇るが……? パパと三歳児と家政夫、スウィート・ファミリー・ロマンス!!
哉(なお)は行きつけのバーで、中学時代の親友・蓮司(れんじ)と偶然再会した。初恋の人でもあった蓮司は、さる事情からその日のうちに哉の部屋に転がり込んできてしまう。哉の傍にいると安心するという蓮司に複雑な気持ちになりつつも一緒に過ごすうち、蓮司から好きだと告げられて二人は時折キスを交わす仲に。ところが、ある夜から蓮司と連絡が取れなくなり…?イケメン怖がり×可愛い系漢前、どきどきホーンテッド・ラブ。
カフェでバイトする霙(みぞれ)は、祖父が道楽で始めたおでんの屋台の店番と、 祖父のかつての恋敵の孫で屋台の常連である青年の恋を叶えることを頼まれる。 <bf>報酬に釣られて霙がそれを引き受けると、屋台を訪れたのはカフェの常連でもある佐藤だった。 彼がカフェの店長に片思いしているのを知る霙は、早速応援することに。 けれど霙の心に、だんだん後ろめたさやもやもやが募り……?スローにじんわり温かい、ほのぼのラブ。
男運の悪い暁は、過去に付き合った美しい恋人たちに都合良く扱われ、捨てられてきた。今では美形の男はトラウマだ。そんな暁が家に留学生を迎えることになる。やってきたのは金髪碧眼の超美形・ハル。けれど彼はかなりの日本オタクで、喋った途端、苦手な美形にはあまり見えなくなった。アメリカ人的スキンシップの激しさに困りつつ、優しいハルに暁はだんだん惹かれていき…? 異文化交流から始まる、運命の恋。
人付き合いが苦手なプログラミング・オタクの島垣は、ソフトウェア会社に勤めている。一日中パソコンに向かっていられたら幸せなのに、新規プロジェクトのリーダーになってしまった。新しく職場にやってきたSEの藤森は、王子様のような年下のイケメン。明るく人懐こいその男と上手くやっていく自信が島垣にはなかった。だが、一人デスマーチの末に島垣が倒れたことから、二人は急接近し……? IT業界ラブv★電子限定描き下ろしショートストーリーを収録!!
【特別版/書籍発売時、一部書店用に書き下ろされた番外編を追加収録!】幼い英理が水辺で出会った美しい男は、鬼神と恐れられる王弟・亜蘭だった。彼は英理が鳥飼いと知ると足繁く禽舎に通ってくるようになる。英理が成人を迎えた証である黥を入れた日から、少しずつふたりの関係は変わっていく。そして亜蘭から贈られた英理の狗鷲が原因で亜蘭が倒れる事件が起きて……!?口の利けない呪われた王子×猛禽に愛された鳥飼い・英理の弟編も同時収録
ダンスも歌も上手いのに、明らかに手を抜いているアイドル――三年ぶりに再会した幼なじみのヤル気のなさに驚愕する匠(たくみ)。俺と離れている間、春臣(はるおみ)は変わってしまったのか!? 「匠がマネージャーになってくれたら頑張る」縋るような瞳に抗えず、マネージャーになると決意! 本当は役者がやりたい春臣を、俺がこの手で輝かせる――真剣に取り組むようになった春臣の売り込みに奔走する毎日で!? ※口絵・イラスト収録あり
高校の同級生だった映次と恋人になって5年、“抱かれる=下になる”のが嫌な累はエッチを拒否してばかり。しかしある日、映次は事故で意識不明になってしまい――幼馴染カップルの上下争奪戦の行方は?
オメガの幸人は、かつて好きだったアルファの男から酷い扱いを受けたことで発情期が来なくなっていた。男性への恐怖心も拭えずにいたが、勤務先の学童保育施設に通う子供を交通事故から庇って怪我を負い、なりゆきでその子の叔父でアルファの西森 都に世話をされることになる。はじめは苦手意識もあったが、紳士的で優しい西森の傍は不思議と居心地が良く、惹かれていき――。
高校生の和佐と中学生の涼史は、5年前に親同士の再婚で義兄弟になった。幼い日は「お兄ちゃん、お兄ちゃん」と懐いてくれて可愛かったのに、格好良く育っている涼史は反抗期のようでそっけない。呼び捨てにしてくる涼史に「なんでお兄ちゃんって呼んでくれなくなったの?」って訊いても、はぐらかされるばかり。それでも義弟が可愛い和佐はしょんぼりだったが、ある日、涼史に突然キスをされ…!?
テレビ制作や舞台関係など幅広く活躍しているAV監督の間野は、ほぼ勃たなくなっていた。とはいえ、当面使うアテもないし気にしてはいない。そんな折、新しい舞台の仕事で、6年前にネコ男優として人気がありながら突然引退した佐藤と再会する。小柄で可愛かった佐藤は長身イケメンに育ち、すっかり面変わりしていた! しかも実はバリタチで、昔から間野が好きで押し倒したかったと告白され、エロ技(テク)で懐柔されてしまい――!?
AV会社に所属し性器修正に従事するモザイク職人の創丙は、多忙で食にも睡眠にも無頓着。しかも勃たなくなって久しい。そんな折、友人の保証人になり借金取りに追われるハメになった青年・覚馬をなりゆきでかくまうことになる。覚馬はゲイ向けの元AV男優で、映像の中ではSキャラだったのに実は真面目な好青年。同居するうち創丙の面倒をあれこれ見てくれるようになるが、ある日「本当に勃たないか、俺と試してみます?」と下半身の世話までされ…!?
オメガであるがゆえに両親から敬遠され、高校生で一人暮らしの遥。そんな遥の目下の悩みは、ストーカー被害に遭っていること。それを5才下の弟・都に知られると、遥に懐いている都はボディーガードをすると言ってきた。助っ人として連れてきたのは、地元名士の子息でアルファの少年・嗣英。出会い頭に「俺と付き合わない?」と迫られびっくりするが、小学生なのに大人びていて甘い匂いがする嗣英に遥はどきどきさせられて…!?
会社員の桜町は、1歳の娘を残して妻が出て行ってから育児に翻弄されていた。娘は目に入れても痛くないくらいとても可愛い。でも、お父さん、ちょっと疲れちゃったな…。そんなある日、ひょんなことからマンションの管理人の久保田と親しくなる。桜町と同じくシングルファザーで、年下でチャラく見えても二人の息子の父親をしっかりこなしている久保田。パパ友として頼りにしていたのに、「桜町さんみたいなタイプ、好みなんですよねv」と迫られるようになり…!?
「俺のこと、好きになっちゃえよ。先生」大学生にしてキスすら未経験の栖川には秘密がある。それは、恋愛対象が同性であることと、地味な自分を偽る変装をしてバーに通っていること。ところがある夜、講師を務める進学塾の生徒にうっかり秘密を知られてしまった! しかもその子は、成績はすこぶる優秀だが悪ガキで、栖川が大の苦手とする小学生・椿吏貢。おののく栖川だったが、あろうことか吏貢は好きだと告げてきて、秘密をタテに迫ってくるようになり…!?
「君、王子様みたいでかっこいいねえ」塾の特別進学クラスでも成績がトップの小学生・茂永渓は、ある夜、男に殴られていた高校生の七水を助けた。二度と会うことはないと思っていたのに、それがきっかけで七水に懐かれてしまう。手先はとても器用なのに勉強はまるでダメな彼に教授したりするうちに、男だし年上だしおバカなのに…いつしか七水が可愛く思えてきて!? 4年後の二人の続編も収録v
「俺、生まれたときからずっと夏月が好きだよ」――高校1年生の夏月と小学5年生の冬弥は、マンションでお隣同士の幼なじみ。小さい頃は“夏月おにいちゃん”とか呼んでくれて可愛かったのに…今ではすっかり呼び捨てだし、声変わりして身長もめきめき伸びている冬弥は生意気だ。…でも、いつもは意地悪なのに、夏月が弱っているときは気づいてそっと慰めてくれる。そんな大人びた冬弥に、なんだか夏月はドキドキして…!? 二人の成長編も収録♪
「少し怖い人」だと思っていた彼は、思いのほか可愛らしい人だった――。大学生の大和は、亡き祖父の家で捜し物をしている。それは日本画家だった祖父の唯一の人物画。けれど、祖父の同居人だったその家の現在の住人・閑野の不摂生を見かね、家事もすることに。涼やかな美貌の閑野と夏を過ごすうち知らず惹かれていった大和だが、閑野が祖父の愛人だったらしいことに気づいてしまう。祖父に心をとらわれたままの閑野の姿を見るにつけ、大和は苛立ちを覚え――。
大学教授の宮地洸一と小説家の塚原千里は、学生時代から連れ添って二十年の「恋人」。しかし、ここ数年は一緒に暮らしながらもセックスどころかまともな会話もない日々。ある日、些細な諍いから洸一は煙草と財布だけを手に家を飛び出し北へ…。一方、千里は独り残された部屋で互いを想い合っていた頃を思い出す。かつてはあんなに愛しく想い、添いとげようと決めた相手だったのに…。二十年の歳月を経て、凍りかけた想いに再び火が灯る――。不器用な男たちのラブ・クロニクル。