50話からの悲壮感あふれるやり取りが凄まじい。シルバー5姉妹の5女は戦ったことがないらしいのだが殺しの現場に手慣れた様子でついて行っていることから少なくともとどめを刺す位のことはしているだろうし、それまで殺した人たちの魂まで抱え込んでいる。そうして、ぜったいに逃げ出すおそれのない、アングラ的にはほぼ完璧な手ごまとして殺し屋が完成することになる。現在のところではナターシャやスートの連中がおそらくそうだろう。
少なくともこの世界感での殺し屋は、論理感ゼロであってはならない。たえず自分のしてきたことを無意識のうちで反復すると同時に自主的に刷り込み、また自主的に暗殺を遂行するような、多少の理性と人並み以上の責任感をとどめたものでなければならないからだ。
この笑顔でルーク・スミスは救われた。
幼稚園WARS 千葉侑生
アオバくんを生かしたレオ様の魂胆はたんに「無間地獄への道連れ」にするつもりだろう。
非情にならなければいけない殺し屋にとっては"死"は一種の救いである。
いまわの際に笑顔になれたルーク・スミスと「ついてるな」と言いながら苦悶の表情で「地獄を見てもらう」と言われた丹羽アオバとの対比。