「性」を題材にしたダッチワイフに魂が宿るドタバタラブコメ作品にコメントする
やけっぱちのマリア
保健の授業 × 番長もの × 学園ロマンス × オカルト
やけっぱちのマリア 手塚治虫
酒チャビン
酒チャビン
ヅカラーの間では「ぱちマリ」の愛称でお馴染みの同作品。1970年にチャンピオンに連載された作品となります。文庫全集版の表紙のマリアはかなり良く描けてますね。本文中とは印象が違います。 一応、性に関する描写などあるのですが、いまどきのジャンプとかマガジンとかに比べるとおままごとレベルですし、だいぶ健康的で文化的です(性的な興奮を得ることが目当ての読者は別のマンガにしたほうがいいと思います)。ですが信じられないことに、ぱちマリが掲載されたチャンピオンが福岡で有害図書指定されたことがあったようですね。時代を感じます。 主人公の焼野と、焼野から出てきたエクトプラズムが入り込んだダッチワイフのマリアがほのぼのとした恋をはぐくみますが、ビニール製のダッチワイフでは何事も如何ともし難く、最後の最後で羽澄マリという激かわの転校生に持ってかれます。 ただ、相手がダッチワイフという存在だったからこそほんのりとした健康的な愛情を育むことができたのかなと思います。 また、舞台が私と同じ市立第十三中ってのも愛着が湧きます。ちなみに作中手塚先生が書いたオバQと鬼太郎が出てきますが、激うまです。さすがプロ。 最後に、主人公に敵対する組織のトップであるボスナンバーワンが女性ってのも当時かなり新しかったと思いますが、そのデザインも2022年の今でも通用するモダンさで、昨今大ブーム中のスプラトゥーンとかに通じるものを感じます。さすが天才。
魔入りました!入間くん外伝
外伝 一巻 カルエゴ編
魔入りました!入間くん外伝
ゆゆゆ
ゆゆゆ
ストーリー設定は、あの悪魔(人)たらしの入間くんがまだいない世界(もしかすると、産まれてすらいない?)、そして見慣れた大人の面々もまだ初々しいというか若さというか、まだ幼さを感じる年齢の時代。 学校も荒れています。よくあの秩序だった今の学校へ変わったなと驚くばかりです。 登場する、若かりし頃のオペラさんは無茶苦茶というかめちゃくちゃ度合いがフルスロットルで、とてもおもしろいです。大人げない無茶ぶりと思っていましたが、落ち着かれていたんですね。 バラム先生は本編でもあったように、絵本を読む、夢見る子として描かれています。かわらず怪力ですが。そして、しれっと出てくるバラム先生のご両親。他のご家庭と同じく、似ています。 主人公のカルエゴ先生は、真面目というか厳格というか、その性格ゆえに昔から苦労していたことが伝わってきます。 まさか自分が召喚されてエギーちゃんになると、想像だにしないでしょう。 大人になっても「仲が良い」三人組の学生時代。 本編では読むことができない、作者本人によるサイドストーリーは、とてもおもしろかったです。 読み直したら、あとがきに「外伝は基本カルエゴの物語なのですが、他にもお話したい悪魔たちは沢山います」と書かれていて、カルエゴ編続刊も、別の方の外伝も楽しみだなと思いました。 続刊を気長に待っています。
やけっぱちのまりあてづかおさむぶんこぜんしゅう
やけっぱちのマリア 【手塚治虫文庫全集】
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