高校1年生の光希は、隣家の幼なじみの“お兄ちゃん”、達彦が大好き。幼い頃から達彦を追いかけ、遊びでも部活でもなんでもマネしてきた。次はミュージカルを始めるという達彦にくっついて、光希も名門柳原演劇研究所に通い始める。柳原の妻・時枝の厳しいレッスンを受け、やがて光希は自分でも思いがけない情熱でミュージカルにのめり込んでいく。だが光希は知らなかった。時枝が自分の実母であることを…! 恋に、ミュージカルに情熱を燃やす青春ストーリー第1弾。
あやめは知る人ぞ知る伊賀の忍者、服部半蔵の娘。女だてらに忍びの才能は類いまれだったが、織田信長の台頭により戦乱が収まりつつある今、父・半蔵はあやめを忍びから抜けさせようと考えていた。そんななか、あやめを家康の嫡男・信康の側室にする話がもちあがる。互いに想いあっていたあやめと信康だったが、それは叶わぬ夢となった。半蔵の突然の死により、あやめは服部半蔵の名を継ぎ、その日から男として生きることになったのだから…!
高校1年のまことの席の隣はいつも欠席。でもついに入学式から3か月後、ようやく現れた。…と思ったら、彼、ビリーこと本庄美里は決められた制服は着ないしバイクは乗り回すし、趣味のロックと女好きで、学校中で騒動を巻き起こす! まことが呆れて怒っても、肝心のビリーは風のようにかわすばかり。そんなある日、高校に女子大生がやって来て「ビリー、あなたの子よ」と赤ん坊を押しつけていって!? 何物にも捉われないビリーがかけ抜ける青春ピュア・ストーリー。
男にしては美しすぎる波留正彦。職業・結婚詐欺師。彼は女の心を奪うことにかけては天才的な頭脳の持ち主。狙われた女性は必ず彼の仕掛けた罠におち、極上の恋に溺れる。それが高価な支払いを伴う夢とも知らず…。そんな彼が今、街で声をかけたのは、OL朝美。社内に憧れの人がいた彼女はその日、平凡な自分がまったく彼の眼中にないと思い知らされ傷ついていた。けれど波留は、彼女だけが特別ですべてだと囁き、朝美の中に眠る”女”を目覚めさせた…。
虹の出た日に、7種類の花を枕元に置いて眠ると未来の恋人の夢が見られる――輝く金髪の伯爵令嬢フィンニーは、そんな伝説の虹の谷に住む。片田舎の領地で純粋に育ったフィンニーにとって、その未来の恋人は幼い頃からともに育った黒髪の少年貴族アドリアンだった。ふたり、結ばれることを夢みていたのに、幼い恋はある日、策略と陰謀にひき裂かれてしまう。庶子としてうとまれてきたアドリアンは、公爵家の世継ぎとして半ば強引に虹の谷からつれ出されて…。
リーラが召使いとして働くことになったのは、“呪われた城”と噂されるいわくつきのアルデバラン城。代々の領主が残忍で血を好んだため、その名がついたという。けれど、美しい琥珀の瞳をもつ現城主アルフェルドはやさしかった。普通なら言葉をかわすことすらできない雲の上の存在のはずなのに、リーラのような下働きも見守ってくれる。やがてリーラは彼に恋していると気づいてしまうが、そんななか、城ではこの世にあってはならない不思議な出来事が次々と起こり…?