天沢聖司
天沢聖司
1年以上前
今週のヤンマガ(23年4・5号)に1話が載っててソッコーで1巻を買ってしまいました。最高すぎる!!! 父親が不倫相手とセックスしているところを見てしまったせいで女性に触れられなくなってしまったモテそうな感じの高校生・力丸が主人公。幼馴染のかがみと付き合っているのですが、女性に触れられないのは幼馴染であっても例外ではなく、恋人らしいふれあいをしてあげることができず不安にさせてしまい、ついに秘密を打ち明けて、まずは手だけでも触ってみようということになるのですが……。 いや〜〜このシーンの天国から地獄へ突き落とす流れ。 彼氏の手に触れて幸せそうなかがみと、彼女の手にすら嫌悪を感じる主人公の絶望顔(からの嘔吐)。 天才的でした…! この関係の最高(最悪)なところは、彼女に瓜二つな双子の弟・きょうがいてこの弟には問題なく触れるっていうところなんですよ!! しかもきょうの方からグイグイ来るんですよ。困りますねぇ☺️ この漫画のメインディッシュって、誰がどう見てもかがみじゃなくてきょうとの関係ですよね!? ってことは実質BLなんですけど、BLと違うのはがっつりかがみとの関係が描写されるところ。 「彼女との関係をきっちり描いたうえで弟とも関係を持ってしまう」という話の展開は青年マンガだからこそできるもので、BLでは味わえない深みがあって本当に素晴らしいなと思います。 「(フツーの女の子vs男の娘だったら男の娘一択じゃん!?こんなん…!)」と思いながら最後まで1巻を読んだら、おまけ絵がメチャクチャエッチなきょうのイラストで笑いました。ですよね!!!解釈一致。 そんで絵がとにかく上手くていい。 主人公はかっこいいし、かがみちゃん&きょうくんはかわいい。 久々にいい恋愛マンガに出会えました。続きが楽しみです。
酒チャビン
酒チャビン
1年以上前
失礼ながらそれまで全然存じ上げなかったのですが、半年くらい前に初めて作品に触れて、いまはサインをもらいたいマンガ家ベスト3に入ってくる島本和彦先生による野球マンガです。 アオイホノオをはじめとするマンガ家マンガの面白さについては大信頼をしていましたが、その他のスタイルのマンガについては、これまた失礼ながら完全にナメてました(だってアオイホノオで描かれているものが軒並み面白くなさそうだったんですもん!!)。 が、WBCに備えて世の中の全野球マンガを制覇しておこうとしている以上、避けては通れないということで手に取りました。 これは相当上位に来てしまいます。 もう第1話からめちゃ面白いです!!! あとはとにかく作中に通底する熱いメッセージがとにかくしびれます。最後の最後、飛行機がなぜあんなに高く飛べるのかについての答えとして、「すさまじいばかりの空気の抵抗があるからこそなのだ‼︎」で脳天にカミナリが落ちました。 努力や特訓を描いてその大切さを説くマンガは多く、そういったマンガはわたしも好きなのですが、このマンガは正面から努力や特訓のシーンを描くのとは少し違った形で、そういったものの大切さを教えて下すってます。こういうやり方もあったんか。。。 あまり努力とか頑張るとかそういう熱さが似合わない時代なので、多分この作品を面白いと感じる人は少ないと思いますし、あえて読んでほしいとも思わないのですが、島本先生には引き続きわたしのような者を熱くみちびく作品を著し続けてほしいと心から願っています。サインください!!!
ピサ朗
ピサ朗
1年以上前
この作品に関してはもう評する術が無いというか、本当に凄い作品なんだけど、一応ネタバレ感想にした上で少しぼかして言うと「最後の最後の展開」が、この作品に100か0の極端な評価を付けざるを得ない物にしてしまっている。 関東を襲った地獄地震で死の荒野と化した関東でどんな力に蹂躙されながらも逞しく生きる人々、破壊と再生をもたらす謎の男バイオレンスジャック、自分も含めた人を傷つける事しかできない怪物のような人間スラムキング、さらに永井豪作品から多数のキャラがゲスト出演しているお祭り感も凄まじく作品から物凄いエネルギーが迸っている。 とにかく徹底してるのは暴力描写、東京が壊滅した状態でお上品に生きられるはずもなく、比較的理性を失ってない人でも暴力を持たない訳にもいかず、失った人は当然もっと凶悪な暴力を振るい、どんな人間も生きるため奪うため立ち上がるため、何かの為に戦って戦って戦い抜く。 この暴力の嵐、とにかく徹底的におぞましいほどの人間の悪性と描かれながら、人間の強さと共に描かれており、グロテスクですらある程の強烈な暴力描写がむしろ爽快で清潔な印象さえ出ている。 多数の登場人物の中でもタイトルにもなっているバイオレンスジャックは放浪する謎の男として描かれ、関東の魔王スラムキングは詳細が描かれていてこの二人が一応の主役と言えるが、どちらも人間離れしているが、悪役として描かれているはずのスラムキングは徹底した暴力で人々を蹂躙するのだが、素性からすればその怪物的な所業はむしろ人間的ですらあり、バイオレンスジャックが一応人を救う側でありながら徹底して素性が明らかにならず徐々に人間離れしていく事から、むしろ作中後半はスラムキングに感情移入してしまう…の、だが、 とにかく最後の最後の展開があまりにもあまりにもな展開で、一応綺麗に完結しているのだが、これを「有り」にできるか否かで間違いなく分かれるだろう。 幸か不幸か、自分は中盤辺りでネタバレ遭遇してしまったので、その衝撃はリアタイ読者より数段劣るだろうけど、実際評価不能になってしまった。 ネタバレ無しに読んでればおそらく賛・否いずれかに属していたのだろうけど、中盤までは滅茶苦茶楽しんでいただけに肯定したいのだが、最後の最後を肯定できるかと言うと難しい。 ネタバレ無しに読んでいればおそらく否定していたのではないかという思いがどうしても消えない、そのためどうしても自分の中で評価不能になってしまっている。