TWO VIRGINSの感想・レビュー3件RoamingRoaming マリコ・タマキstarstarstarstarstar_border寸々マリコ タマキ・ジリアン タマキのタッグが描く新作。前作「THIS ONE SUMMER」ではティーンが主人公だったが、こちらは成人に上がる年代の女子大学生3人のお話。 やはり、決定的な関係性の変化が起こる…かもしれない!というハラハラの描き方が上手い。 と同時に、舞台となるニューヨークの街並みと、都市の中に放り出された3人のキャラの描き分けが秀逸。赤・青・白の線で描かれる誌面は3人のそれぞれを表しているよう。「偶然交差する2つの人生」ほど好きなものないare you listening? アー・ユー・リスニング ティリー・ウォルデン 三辺律子starstarstarstar_borderstar_border寸々色彩でも表される、全体に流れる不穏な雰囲気。 主人公のひとりであるビーは未熟な子どもとして描かれるが、そのへそ曲げ描写が長くてちょっと辛かった。 後半のファンタジックな展開にもいまいち乗り切れず。 ただ、こういう「女2人組のロードムービー」「偶然交差するふたつの人生」「共に過ごした期間は短いが、この後の人生にもそれぞれ影響を及ぼしていく(であろう)関係性」はメチャクチャ好きだ。女二人テキサス⇄異界ロングドライブare you listening? アー・ユー・リスニング ティリー・ウォルデン 三辺律子あうしぃ@カワイイマンガ舞台はテキサス。暗く強い色彩の中、家出少女が近所の車修理工の女性と出会い、長いドライブをする物語。鬱屈としていて、スリリングで、苦しみを共有しながら読むのを止められなかった。 旅の動機は、苦しみからの逃避。その苦しみはどうしようもない、切ない内容ばかり。だからなのか、二人は始終ツンケンしていて、道中も喧嘩ばかり。 一匹の猫が物語に変化を起こす。首輪にある不可思議な地名、なぜか追ってくる集団、崩れてゆく地形。異界に迷い込み、不気味さが増大してゆく。 その中で、喧嘩しながらも二人は対話し、少女に車の運転を教え、苦しみに繋がる秘密を共有する。そのことがとても大切に感じられる。二人はご近所さんなのだ。 ロングドライブの果て、二人が出会ったことに意味があったと感じられるラストを思い出すと、じんわりと胸熱くなる。
マリコ タマキ・ジリアン タマキのタッグが描く新作。前作「THIS ONE SUMMER」ではティーンが主人公だったが、こちらは成人に上がる年代の女子大学生3人のお話。 やはり、決定的な関係性の変化が起こる…かもしれない!というハラハラの描き方が上手い。 と同時に、舞台となるニューヨークの街並みと、都市の中に放り出された3人のキャラの描き分けが秀逸。赤・青・白の線で描かれる誌面は3人のそれぞれを表しているよう。