クイズマンガの感想・レビュー6件結局面白いから読んじゃうクイズ!正義の選択 杉野アキユキ野愛新巻や更新を待ち望んでるわけじゃないのに、どの話もほぼほぼ胸糞悪いのに、ついつい読んじゃう作品。 悪いヤツが痛い目にあってスッキリした〜の後に胸糞オチが用意されているので、ああもう二度と読むか!と思うのにまた読んじゃう。 司会者が変わってからイイ話が増えてきたか?と思ったけどそんなことなかった!人間なんてみんな最低だ! っていうお手軽なカタルシスを得られるからついつい読んじゃうのかも。 なんやかんや言ったけど結局面白いということです。世界の真実、国民クイズ!国民クイズ 加藤伸吉 杉元伶一ろーじー※ネタバレを含むクチコミです。ブラックユーモアに溢れた一冊。カルトクイズ100人伝 YOU CAN DO IT! 雑君保プナベテツ昔、弟がこのマンガを購入して読んだのですが、良いセンスをしているなあと思います。 4コマのシュールギャグですが、デフォルメの効いた絵でブラックユーモアを飛ばす様は初の単行本とは思えませんでした(電話の発明者のベルにイタズラ電話をかけてみる、という発想とか好きでした)。 当時小学生だった弟によるジャケ買いですが、兄の人生を少し豊かにしてくれた作品です。どんな狂った願いも叶えてくれるクイズ番組国民クイズ 加藤伸吉 杉元伶一かしこ「民主主義はもういらないあなたのための全体主義」日本政府国民クイズ省がお送りするテレビ番組、国民クイズ。決勝クイズに正解すればどんな野蛮な願いでも政府によって叶えられ、それ以外の失格者はA〜Dランクの戦犯扱いされる。そんな狂ったクイズ番組に熱狂する人々が異常すぎて面白いのですが、司会者のK井K一の暗殺未遂をきっかけに、後半では反体制派が革命を起こそうとする話になります。実はK一も過去に国民クイズに出場していてB級不合格者の身なのです。反体制派の協力者になったK一の革命家としての変貌ぶりも見所ですが、熱狂にあおられた人々が選んだ結末が容赦無くて好きです。現実の日本で何か運動を起こしたとしても同じ選択をしてしまいそうでヒヤリとしました。「バカとゴッホ」でも思いましたが加藤伸吉の絵って読んでてすっごく楽しいですね。 マンガはどこまで表現できるのだろう国民クイズ 加藤伸吉 杉元伶一名無し「マンガはどこまで表現できるのだろう」と考える事があります。“音”は聞こえなくても、音楽漫画の名作は数多くありますし、“味”がわからなくてもグルメマンガは星の数ほどあります。名作は時に、現実に存在する以上の“音”や“味”を表現することがあるように思います。『国民クイズ』が描き出したのは、現実以上の“熱狂”でした。 『国民クイズ』が描くのは、“国民クイズ”が全てを支配する日本です。“国民クイズ”とはテレビでよく見るクイズ番組そのものです。ただ、賞品のレベルがケタ違い。そこで合格者となれればどのような望みも叶えられます。ある者は、いなくなった飼い犬を探してもらい、またある者は3億円の借金の肩代わりを願います。故郷の温泉街を復興させるためにエッフェル塔を移動させた合格者もいます。合格者の希望は絶対・無制限に優先されると憲法にも規定されているのです。民主主義が達成できなかった、一国民の願いをダイレクトに迅速に達成されるのが、「国民クイズ体制国家」となった日本なのです。 「国民クイズ」にはもちろんリスクもあります。予選をくぐり抜け、本選の6名に選ばれたにもかかわらず不合格となってしまうと、「戦犯」として強制収容所で働くことになってしまうのです。視聴者は、参加者の天国と地獄を楽しみに眺め、やがて狂乱の舞台に参加しようと変わっていくのです。 これら餓鬼のような参加者をコントロールし、テレビの向こう側にいる人々の欲望に火をつけるのが、司会者・K井K一。彼自身、かつて「国民クイズ」に参加しながらも本選で不合格になってしまった「戦犯」です。奉仕労働として「国民クイズ」の司会を行います。このK井の司会がとてつもないのです。時に静かに、時に荒々しく、回答者を慰め、挑発し、弄ることで、番組を盛り上げていきます。 彼は国民にとってはトリックスターとして、「国民クイズ」の象徴として機能しているのです。 しかしK井にとって「国民クイズ」に対する思いは複雑です。強制収容所に暮らし、妻子と離れて暮らすことになった現状に怒りもあります。双子の処女と3pしたいという欲望と恵まれない子のために養護施設を作りたいという願いを同列に扱う「国民クイズ」に疑問もあります。しかし、なにより司会はK井にとっての天職でもあるのです。 最終局面、K井は完全に「司会」となり、政府やテロリストといった様々な人間思惑を超えたところまで到達します。国民の欲望は限界以上に引き出され、大衆はかつてない「熱狂」に包まれるのです。 その行き着く先はK井自身にもわからないのです。己の欲望だけを求める国民が、熱狂のもとで一丸となって暴走する…このライブ感は『国民クイズ』でしか味わえないのです。クイズにはやり方があるナナマル サンバツ 杉基イクラ名無し早押しクイズで問題文の途中なのに答えられるのは、こういう世界があるからなんだな。マンガから教わることは多い。
新巻や更新を待ち望んでるわけじゃないのに、どの話もほぼほぼ胸糞悪いのに、ついつい読んじゃう作品。 悪いヤツが痛い目にあってスッキリした〜の後に胸糞オチが用意されているので、ああもう二度と読むか!と思うのにまた読んじゃう。 司会者が変わってからイイ話が増えてきたか?と思ったけどそんなことなかった!人間なんてみんな最低だ! っていうお手軽なカタルシスを得られるからついつい読んじゃうのかも。 なんやかんや言ったけど結局面白いということです。