あらすじ

津島章人は気まぐれで乗った無人の電車で、乗り合わせたアイパッチの男に話しかけられる。偶然にも同じ目的地、小さな駅にある小さな美術館へと二人で行くことになる。そのなんとも奇妙な美術館の展示のなかで、章人が想い人の聡と一緒に最も見たかったのは「快楽の園」。人間が悪魔や妖怪やらと悪徳の限りに耽るさまを描いた、不気味で不可解な絵画だった……? 細密な描写を得意とする著者による、ファンタジックかつミリタリックな味わい満点のBL短篇集。