あらすじ常に黄昏が漂い、気圧は高く空気が澱み、空中、陸上、水中を浮遊微生物のようなものが群れる都市、ギルシア。そのギルシアの最高貴人、時帝は、輝球は日が巡る度に輝きを弱めているようだと感じ、舵取りの役目を次に譲る時期がきたと考える。一方、時帝の息子・パトンは、輝球馬輪船の栄誉ある舵取りの後継者を目指すも、時帝の座を狙う者たちの追っ手が…。
『紀元ギルシア』6話、『夏時空』、『エストレリータ』が収録された短編集。 表題作の『紀元ギルシア』の難解さがメチャクチャ良かったけどまさかの第一部で終わりだとは……結局マリンモって何なんだ!! 『夏時空』の灼熱に晒されながら青年と老人と若い女性が三つ巴を繰り広げる話も良かったし、『エストレリータ』の「アホと爆弾が抱き合っているようだった」っていう最後のセリフも良かった。 坂口尚の作品初めて読んだけど他のやつも読んだみたい。