あらすじ

航海実習、貴重な講義の数々! 3年時の一大イベント航海実習。湊たちは第3航目の実習に参加。前の2航とは違って、堅物の吉井船長が 指揮を執る影響か、ピリッとした空気。早速、体調を崩す者も現れ、先が思いやられる。だが、船の上で用意された実習はどれもが刺激的。初めて触る航海器機、海の絶景も拝めるワッチ、珍しい魚と出会えるトロール操業に魚類分類学。そして、日本のエネルギー問題に関する講義まで。知識欲を刺激され、学びに歓喜する、第16巻!!
第九の波濤 1巻

東京育ちの海老原湊(えびはらみなと)は、父の十七回忌で訪れた長崎で、釣り好き少女に一目惚れし、彼女を追って長崎大学・水産学部に入学する。しかし、なんと、彼女が進学したのは水産学部は水産学部でも、「東京の」大学の水産学部。愛しの彼女はいないけど、毎朝の厳しい訓練は待っている…! 一体、何を希望にキャンパスライフを送れというのか!? 前途洋々とはいいがたい… 海を学び場にする水産学部一年生の、夢と希望の大学生活は、荒波の中、いま出航!!!!

第九の波濤 2巻

東京育ちの海老原湊(えびはらみなと)は、一目惚れした少女のために、縁もゆかりもない長崎大学に進学するが、なんと彼女は別の大学に進学していた…! 絶望にくれる湊だったが、そんな湊を、地元からの進学組・潜木洋介(くぐるぎようすけ)は、「志のないボンボン」と、軽蔑を隠さない。しかし、湊も湊で、前時代的な早朝訓練や連帯責任制に不満を覚えつつ、先輩から、その訓練の意味を聞いて、深く納得をして以降は、この学校で何かを得たいと思うように。そんなこんなで、ファーストコンタクト最悪のふたりが、なんと同じ部に…!? でも、言いたいことも言えない潜木に、言いたいことははっきり言う湊が… ポイズン、どころか、いいクスリで!? 反発し合いながら、呼び合う2人。海が引き寄せた2人の海図は、いったいどこまで描かれるのか!?

第九の波濤 3巻

好きな子を追いかけて、長崎大学水産学部に入った東京育ちの海老原湊は、泳ぐことさえままならない超都会っ子。しかし、海を学び、海を楽しむ、学部の先輩達にふれ、自らも「海にきちんと向き合おう」と、決意。そんな中、外洋帆船部(大型ヨット)の見学に、クラスメートの潜木洋介と行くことになるが、彼が、高校時代小型ヨットで名を馳せた選手だと知るや、「なんで辞めたの?」と空気を読まずに、ぐいぐい。「大丈夫! みんなには黙っとくから、僕にだけは教えてくれよ」「なんでお前だけが特別かとや!!」湊は、潜木の止まった帆を押す、強い風になれるのか…

第九の波濤(4)

進級には、10キロ完泳がマスト!? 一目惚れした少女を追って長崎大学に入るも、彼女は東京の大学に入学しており、恋心むなしくすれ違ってしまった海老原湊。気を取り直して、水産学部の授業に前向きになってきた頃、期末の「海洋訓練」で10キロ泳げなかったら進級できない、と聞かされ、大ピンチ…!!!

第九の波濤(5)

大学一年生の夏がやってきた!!! 進級がかかった海洋訓練も、命からがらやり通し、ついにやってきた夏休み。「ああ、もう早起きしなくていいんだ…」と、思ったのもつかの間、教授のススメで、長崎大学水産学部OBの養殖業者さんのところにアルバイトへいくことに! 人生初のアルバイトは、海辺で、泊まり込み。わくわくの夏休み編、到来です!

第九の波濤(6)

長崎の祭りに参加! 長崎の味に挑戦!! 一目惚れした女の子の進学先と勘違いして入った長崎大学水産学部だけど、夏じゅう養殖のバイトをして、水産の面白さにハマってきた湊。大学OBのツテで長崎の精霊流しにも参加したし、今度はなんと文化祭でも大暴れ…!? 大学生活フルエンジョイの秋、はじまる!

第九の波濤(7)

水産学部の本気… 鴻洋祭開幕!! 長崎大学水産学部の学部祭は、なんと“味の見本市”だった!? 日頃の研究の成果を存分に披露するべく、数多のゼミが、知識と設備をフルに使って出店でガチンコバトル!! そんな中、1年生にもかかわらず湊を誘って、自称・グルメ王の川口が殴り込み…!? どうなる、メニュー開発!?

第九の波濤(8)

学部祭グルメバトル、完結!! 自称、神の舌を持つ男・川口とタッグを組み、長崎大学水産学部の学部祭の出店バトルに1年生ながら参加した、海老原湊! 魚介類の旨さを引き出すことを日夜研究している、ゼミ生の先輩連の実力に驚嘆しながらも、持ち前の探究心と行動力で、最高の【鯛めん】を作り上げたふたりだったが… 不慣れな初出店、出足が遅れて、売り上げにかげりが…!? どうなる、出店バトル!? さらに、この多忙極まる文化祭期間、湊は平行して「小型船舶免許2級」の試験勉強もしていたのだが… そちらの結果も見逃せない…!!! グルメの秋、勉強の秋、クライマックスな秋、深まる!!!!!

第九の波濤(9)

五島ヨットレース編、始動! 外洋帆船部に所属する湊の相棒は、高校時代、小型ヨットで 全国に名を馳せた男・潜木洋介。漁師の家の子だけあって、その風を読む力は天才的……!! そんな潜木の元相棒・真砂が、いま再び、現れる。あの日から止まった船を 動かすがごとく…!! 波瀾の五島ヨットレース編、はじまる――

第九の波濤(10)

ついに2年生に… 学問としての海へダイブ! 一目惚れをした女の子を追いかけて… という不純な動機で入学した割に、長崎大学水産学部で、海にどっぷりハマっていった海老原湊。きっかけになった彼女と久々に再会し、彼女のために一肌脱ぐことになるが… ついにサクラサク!? そして進級し2年生になり、海を学ぶ湊に、心揺さぶる出逢いが訪れる…!!

第九の波濤(11)

洋上風力発電の最先端… 五島へ!! 先日ヨットレースで訪れた、五島。そこは、今注目を集める再生可能エネルギーの一端である、「洋上風力発電」の、研究の最前線だった!! 長崎大学水産学部の打ち立てた【洋上クラスター構想】について 実際の目で現状を把握するべく、洋上風車の環境アセスメントについて、研究を重ねている川辺教授に付き従い、湊と潜木は、再び、五島へ…! そこで待ち受けていたのは、堂々たる偉容を誇る、洋上風車【はえんかぜ】と、風車を立てた男達の熱い生き様…!! 水産業の輝ける明日を追い求める2人に、洋上から、強く風がふく…!!!

第九の波濤(12)

長崎の街を越えて…遥か遠くへ船は往く。新2年生になって、また、熱い夏がやってくる… 海洋浪漫キャンパスデイズ!! 洋上風力発電が、次世代の漁業を発展させる鍵になるかもしれない…! 長崎県五島市で、洋上風車を見学した潜木と岩手県釜石市で、陸上風車を見学した湊は互いの見たものを伝え合い、明日の漁業へ夢を馳せる。しかし、その矢先、海風薫るGWに思いがけない事件が起こってしまう―――― 急展開の第12巻……!!

第九の波濤(13)

タイトルの意味が明らかに! 亡き潜木と向きあう為、再び海に戻った湊。外洋帆船部の同期らと選んだ行き先は対馬・厳原。途中待ち受けるのは難しいと言われる対馬海流。潜木に頼ってばかりだった同期3人の力だけでここを越えたい…! だが時化も重なり、船の制御は困難を極め…!! 荒れ、うねり、騒ぐ海を前に、湊たちはある一枚の絵画の話を思い出す。それは立ち寄った野崎島の島守・リチャード氏から聞いた船乗りなら誰しもが奮い立つ希望の物語―― タイトル『第九の波濤』の意味を知る、記念すべき今巻。雑誌掲載時に大反響、湊と平瀬奈津の禁断の愛がたまらない、稲佐山の横恋慕事変も収録!

第九の波濤(14)

三角関係の始まり…? 長大祭で恋事変!? 再び前を向き始めた湊は 長大祭の準備に、ワムシの研究手伝いに奔走。忙しいのは明らかなのに、文化祭準備に追われた奈津子を 家まで送り届けてくれる気配りも相変わらず。そんな湊に、奈津子の想いは次第に高まっていき、気付いたら、朝、湊は奈津子の部屋にいて……… 一方、湊の想い人・凪子はワムシを求め長大へ。奇しくも長大祭初日、3人が交錯する…!! 湊の両親の運命の出会い編も必見、恋模様が特盛りの第14巻!!

第九の波濤 15巻

濃厚な3年時に突入! 3年生に進級した湊たち。新入生を迎えるにあたり委員長に任命された湊は亡き友のことを、静かに、熱く語り始める…… その潜木の一周忌が春の終わりに。潜木の高校時代の親友・真砂と始めて腹を割って話してみると、ある変化が…… そして夏、長崎丸での二週間に渡る航海実習が始まろうとしていた… 期待と不安を織り交ぜながら、海に思いを馳せろ! 濃厚すぎる水産生ライフが楽しい、第15巻!!

第九の波濤 16巻

航海実習、貴重な講義の数々! 3年時の一大イベント航海実習。湊たちは第3航目の実習に参加。前の2航とは違って、堅物の吉井船長が 指揮を執る影響か、ピリッとした空気。早速、体調を崩す者も現れ、先が思いやられる。だが、船の上で用意された実習はどれもが刺激的。初めて触る航海器機、海の絶景も拝めるワッチ、珍しい魚と出会えるトロール操業に魚類分類学。そして、日本のエネルギー問題に関する講義まで。知識欲を刺激され、学びに歓喜する、第16巻!!

第九の波濤 17巻

航海実習編、快調! 次はマグロだ! 黒潮がもたらす未来型エネルギーを肌で感じたり、陸では絶対に体感できない経験に 生徒らの胸は高鳴る。さらに、吉井船長から「無寄港」の命が下り… 船は日本の海域を離れひたすら南下。生徒らには動揺が走るも、なんと広い太平洋ではえ縄漁を行うことに! 狙うはマグロ! 投縄の総距離50キロ、ほぼ一日がかりの作業に気力も体力も奪われる中、珠玉の体験の数々が湊らを待ち受ける!

第九の波濤 18巻

航海実習マグロはえ縄、嵐の中で!! 実習船は太平洋を赤道付近まで南下。はえ縄漁でマグロを狙っている。ついに群れと遭遇。“シャチ回し”まで始まり大漁の報せか――!? 時を同じく、熱帯低気圧の影響で海は大時化に。しかも夜!! 甲板に波が叩きつけられる過酷な環境の中 学生達が取った選択は――? 海の上は何故こうも人を成長させるのか。胸が熱くなる嵐の操業に刮目せよ! 湊の父親の回想話からも目が離せない!

第九の波濤 19巻

3年秋、研究室選びがスタート! 航海実習が終わり船は長崎にへと帰港。生徒と教員の間に確かに培われた絆――― 生徒らは出港前より、確実に逞しくなっていた。湊は4年次のゼミをどこにするかで迷っていた。秋も深まる中、思いも寄らぬ報せが… 凪子が4年の春から長大でお世話になる!? 同じキャンパスを歩くことを夢見て始まった 湊の長大ライフ。なんと凪子が帰ってくる!! だが、彼女の進む研究室は曰く付きで!? 二人の青春模様から益々目が離せない!!

第九の波濤 20巻

大学生活四度目の春! 潜木と見た水産の未来を明るくする夢。それに近づけると湊は、凪子と同じ漁撈研に所属することに。同じ学び舎で過ごす日々――― 入学前に描いていたキャンパスライフがやっと送れるかと思いきや、先輩についていくので大忙し。湊は鮑の陸上養殖のサポートで島原へ、凪子は佐世保の水族館へ。交差する青春が歯がゆくも美しい最新20巻!!

第九の波濤 21巻

凪子に訪れる数々のドラマ! 野生の赤ちゃんスナメリが保護された。誰かが見てあげないと今にも消えてしまう命。凪子はこのサポートをするため、長大水産学部・漁撈研の先輩・大浦佳と佐世保の水族館[海きらら]へ。世界でも例を見ない野生のスナメリの人工哺育。24時間体制でスタッフが命と向き合う事に。連載時、凪子と佳の関係性、二人のドラマに沸いた[海きらら編]を完結まで完全収録!

第九の波濤 22巻

研究対象は高級魚!? 4年になり漁撈研に入った湊は“海洋牧場”に興味を抱く。環シナセンターの曽矢野教授を紹介され、早速会いに行くと…… 「君はアカハタをやりなさい」と指示される。初めて聞く魚の名前にキョトンとなるが釣り名人岳崎を誘って早速アカハタを釣ってみることに。知れば知るほど、その魅力にハマっていく湊。そして、蒼々たる面々が集められた会合で湊にある大役が任されたのだ…!?

第九の波濤 23巻

大学4年、愉しき苦難の道! アカハタプロジェクトのサブリーダーに任命された湊は皆をまとめるのに手一杯。ようやく目指すべき目標を定め、走り出せることになったが問題は山積み。ただ、茨の道を進むのは悪くない。話し合い、解決する、その楽しさにあらためて自分の未来を重ねていく… 「こうゆう感じで仕事ができたら面白いだろうな…」と。一方、凪子と父があらぬところでつながり… 劇的な展開を迎える芳醇の23巻!

第九の波濤 24巻

卒業への路… 感動の最終巻!! 大学4年、10月最後の日曜日。晴れて凪子と付き合うことになる湊。明けて1月のランフェスに向け 身が引き締まる思いに。だが年の瀬、ストックしていたアカハタが全滅する。これまでプロジェクトに携わった 仲間の努力が水の泡に!? 卒業も近づく中、最大の試練!! さらに未だ湊の進路は決まってなく… 4年間の集大成、焼き付けよ!!