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十年前、津雲小夜はある男の子と約束を交わした。「もう一度君に会う為に、必ず君の名を呼ぶ」と。時は流れ、約束のことをすっかり忘れてしまった小夜の前に、ある日突然大きな犬の化物が現れる。混乱する小夜に対し「早く俺の名を呼べ」と告げる化物。その正体は、何と約束を果たすために人間界にやってきたあの時の男の子“陽”だったのだ。彼は理想の王子様なのか、それとも───!?
身体が弱く、長い間入院生活を送る弟・夕樹を想うあまり、自分のことなどどうでもいいという考えを持ってしまっている小夜。病院で夕樹が妖に襲われていると知らされ、陽の力を借りてその妖を倒した…はずだったのだが！？弟を守るため、異形の妖との闘いが幕を上げる第2巻!!
妖の里での戦いを通して、徐々に陽といることを心地良いと思い始めた小夜。自らが弱くなっているのではという不安にかられるが、「俺とお前は強い」という陽の言葉に力が湧いてくるのを感じた。一方、小夜への強い執着から夕樹と同化したヒダルギは、ついに真の姿に――！契が繋ぐ妖ロマンス、完結です!!
