入れ替わった体で妊娠!? 小田薪 葉菜(おだまき はな)19歳と、木根 正吾(きね しょうご)40歳の体が入れ替わって2年。読者モデルとして活躍する葉菜には“彼氏”ができた。デザイナーの卵・城田 裕策(しろた ゆうさく)。男の自分が冷めた気持ちでいる反面、女の自分は、彼に惹かれていた。一方、編集部で少しずつ仕事を覚えた木根は“記憶喪失の人”を脱し、努力家の素直な男として周囲に愛され始めていた。もはや誰かと恋をしたかった少女の自分はどこにもいない。2年前の少女は、男は、また違う生き物になりつつあった。そんな頃、葉菜は生理がきていないと気づき――!? 少女と中年男の人格入れ替わりドラマ、完結!
入れ替わりものというのは、すでに一つのジャンルと言ってもいいと思います。この作品もその一つ。しかし、「君の名は。」に代表されるようなコミカルで表層的なものではなく、ヤマシタトモコらしい表現で真摯に描かれています。テーマはかなり深くて、結局のところ自分とは何なのか?人と人とが関わり合うことの意味は?男らしさ女らしさとは?そしていつでもどんな状態でも新しい自分になれるんじゃないか?と色々含まれている思います。 わずか2巻で完結しますが、とても読み応えのある作品でした。