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虹の出た日に、７種類の花を枕元に置いて眠ると未来の恋人の夢が見られる――輝く金髪の伯爵令嬢フィンニーは、そんな伝説の虹の谷に住む。片田舎の領地で純粋に育ったフィンニーにとって、その未来の恋人は幼い頃からともに育った黒髪の少年貴族アドリアンだった。ふたり、結ばれることを夢みていたのに、幼い恋はある日、策略と陰謀にひき裂かれてしまう。庶子としてうとまれてきたアドリアンは、公爵家の世継ぎとして半ば強引に虹の谷からつれ出されて…。
美しい虹の谷で想いを寄せあったアドリアンとフィンニー。今や若き公爵として社交界にも名を知られるようになったアドリアンは、フィンニーが彼のために幼い恋をあきらめ身をひいたとは知らず、裏切られたと信じている。そんな彼とフィンニーは園遊会で再会することになるが、久しぶりに会うアドリアンは少年から洗練された貴族へと変貌をとげていて、フィンニーの心をふるわせた。けれどそのまなざしは冷たい。いまだ想いあうはずのふたりの心は、すれ違うばかりで…。
輝く金髪の伯爵令嬢・フィンニーの願いはただひとつ。子供の頃に虹の谷でともに過ごした黒髪の公爵・アドリアンと、ともにありたいということだけ。けれどフィンニーは今、大公カールフェルトのお気に入りとして、生まれつき体の弱い大公のそばで日々を送っている。すると、宮廷では面白おかしく、若き大公と公爵がフィンニーをめぐって争っていると噂した。さらにアドリアンが大公の地位を狙っているとまで。噂はどんどんエスカレートして若い彼らを傷つけて…。
幼い頃から、想いを寄せあってきたアドリアンとフィンニー。けれど、ふたりの仲は一筋縄ではいかない。フィンニーが大公カールフェルトのお気に入りとなったせいで、宮廷では若き大公とアドリアンがフィンニーをめぐり争っていると噂した。おまけに、体の弱い大公に代わって公爵アドリアンを次期大公に、と考える動きもあった。アドリアンの妹ローデも、そんな権力争いに巻き込まれ、意に染まぬ相手と婚約してしまうが…？ 愛増うずまく美しき宮廷ロマンス最終話！
