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満開の桜の繚乱の花びらのもと、私は母が父を殺す光景をみた。そして思った。「これほど完璧な愛の姿は他にあるだろうか」――と。あの光景が忘れられないまま、今、私は――!?表題作「繚乱の庭」を含む、愛がもたらす深く美しい世界をテーマに、魔木子が選んだ作品を収録した傑作選。
瞳子の隣家、裕福な義明の家には飢えた獣のような瞳をした少年がいた。義明のお父さんが愛人に生ませたその少年は家人から冷遇され、ついには家を飛び出してしまう。そして、12年後――義明と結婚することに決めた瞳子を婚約パーティーからさらったのは、獣（けだもの）のような目をした男だった！瞳子のために用意された窓ひとつない部屋で、男は……!?「獣のように」（後編）ほか２作品を収録。
