あらすじ

月世は、キメラを創造した科学者でありながら、その制作に携わることに限界を感じていた。“逃げ出したい”そんな呟きを零してしまうほどに…。そんな頃、かつての師であり恋人でもあった男の姿から創りだしたキメラの草薙が、自分の意思を持っていることに気づいて───。意思を持つキメラと、その主人の切ない逃亡劇を綴った、ロマネスク・ラブバラッド。
博士の創りし犬 ~絶対服従のセオリー~(上)

月世は、キメラを創造した科学者でありながら、その制作に携わることに限界を感じていた。“逃げ出したい”そんな呟きを零してしまうほどに…。そんな頃、かつての師であり恋人でもあった男の姿から創りだしたキメラの草薙が、自分の意思を持っていることに気づいて───。意思を持つキメラと、その主人の切ない逃亡劇を綴った、ロマネスク・ラブバラッド。

博士の創りし犬~絶対服従のセオリー~(下)

森の中の廃墟を隠れ家にして穏やかな時を過ごす、科学者の月世とキメラの草薙。逃げてきた研究所のことなど忘れたかのように…。けれど、草薙と同じ姿を持つかつての師の呪縛から逃れられず苦しむ月世。その様子を見た草薙は、このまま偽の平和の中に留まっていてはいけない、過去と闘うべきだと決意して…。キメラとマスターの、切なく優しいロマネスク・ラブバラッド。