レノの部屋を出て行ったロジェ、しかし彼を迎え入れてくれるルームメイトはもはやどこにもいなかった。一方、手紙を勝手に読んでしまった事を激しく後悔するレノだったが、謝罪をする機会を逸してしまっていた。ロジェに想いを寄せる先輩の図らいで謝罪に現れたレノに対し、ロジェは死んでしまった自分の父親にまつわるトラウマを涙ながらに語る。そう、彼は父親の死を自責の念と共に背中に負って生きてきたのだった。ロジェ目線で描かれる幼少時代の思い出と共に、物語はクライマックスに向かってゆっくりと動き始める。再び刻み始めた二人の時間と一緒に――。