ある人は彼に焦がれ、ある人は彼の境遇を想って泣いていた。語り口や記憶、時間の流れや経験によって異なる「彼」の姿。新鋭・いがわうみこが、笑いと涙で贈る、ある男の物語――
子供の頃に父親の再婚相手から虐待を受けていた春義くん。父親は子供と妻の板挟みに耐えられなくなり自殺してしまいます。その後は叔母に引き取られ大人になりますが…。多数の人物から語られる「春義くん」の物語です。春義くんの過去を知る人、知らない人、色んな人の視点が交差して、過去と現在も混在しているので、読んでいて繋がりに気づくまでに時間がかかるのですが、作中の時間経過が約10年分のストーリーをこういった形で読むのも面白いですね。読み終えてみると、これは春義くんの再生の物語でもあるので、じわりと進んでいくのが合っていると思いました。いがわうみこ先生はギャグセンスが高いの忘れがちですが、シリアスを描くのもお上手なのです!
子供の頃に父親の再婚相手から虐待を受けていた春義くん。父親は子供と妻の板挟みに耐えられなくなり自殺してしまいます。その後は叔母に引き取られ大人になりますが…。多数の人物から語られる「春義くん」の物語です。春義くんの過去を知る人、知らない人、色んな人の視点が交差して、過去と現在も混在しているので、読んでいて繋がりに気づくまでに時間がかかるのですが、作中の時間経過が約10年分のストーリーをこういった形で読むのも面白いですね。読み終えてみると、これは春義くんの再生の物語でもあるので、じわりと進んでいくのが合っていると思いました。いがわうみこ先生はギャグセンスが高いの忘れがちですが、シリアスを描くのもお上手なのです!