あらすじ

元モデルだった主婦の赤木美佐(あかぎ・みさ)。「咲かぬなら咲かせてみせよう女の花」と、40歳を過ぎても娘が着るような洋服でファンデーションを厚塗りし、ボディースーツで体型をごまかし若作りしていた。ある日、買い物帰りに「ココロ屋」に寄った美佐は、気分が悪くなり店の入口で倒れてしまう。「年取っていい事なんて何もない」と嘆く美佐が年を取る喜びに気づく「玉手箱の秘密」の他、ひとりっ子で甘やかされて育った太田真由(おおた・まゆ)が、夫を支える妻として成長する姿を描いた「さみしがりやの羊たち」など4編を収録。
きりんが丘のココロ屋(1)

キリンソウでいっぱいだった小さな丘が、宅地開発で新興住宅地となり“きりんが丘”と呼ばれるようになった。そこにある不思議な雑貨屋さん「ココロ屋」は、人生に悩み疲れた女性がホッとできる場所。あなたも元心療内科医・緑(みどり)店長の入れる特製のハーブティと手作りマフィンを食べながら、ひとときのおしゃべりをして癒されてみませんか?主婦・嶋田さと子(しまだ・さとこ)は人から嫌われたくないあまり“いい奥さん”“いいお嫁さん”と、いつしか“いい人”を演じるようになっていた。やがて、“いい人”であろうとすると頭痛を感じるようになり……。すべての女性に捧げる、福田素子の優しさあふれるシリーズ第1弾!!

きりんが丘のココロ屋(2)

元モデルだった主婦の赤木美佐(あかぎ・みさ)。「咲かぬなら咲かせてみせよう女の花」と、40歳を過ぎても娘が着るような洋服でファンデーションを厚塗りし、ボディースーツで体型をごまかし若作りしていた。ある日、買い物帰りに「ココロ屋」に寄った美佐は、気分が悪くなり店の入口で倒れてしまう。「年取っていい事なんて何もない」と嘆く美佐が年を取る喜びに気づく「玉手箱の秘密」の他、ひとりっ子で甘やかされて育った太田真由(おおた・まゆ)が、夫を支える妻として成長する姿を描いた「さみしがりやの羊たち」など4編を収録。

きりんが丘のココロ屋(3)

引っ越してきたばかりの主婦・田嶋恭子(たじま・きょうこ)は、地区のゴミ当番を押しつけられても文句を言わず、姑のワガママにも愚痴ひとつこぼさず付き合っていた。「誰の事もイヤだって思いたくない!誰にもイヤだって思われたくない……」――行きつけの「ココロ屋」の店主・緑に「何か悩み事でも?」と尋ねられても、素直に答えることができない恭子だったが……。「シッポのある心」の他、「ココロ屋」の庭先をため息をつきながら通り過ぎる2人の女性の悩みから、「ココロ屋」の庭がどのように作られてきたかが明かされる「サプライズ・ガーデン」など4編を収録。

きりんが丘のココロ屋(4)

今日もきりんが丘にある不思議な雑貨屋さん「ココロ屋」には、日々の生活に疲れを感じた女性が訪れる。子供に手がかからなくなり、夫との会話が減ってきた主婦・石本は、「考えてみたら昔のほうが楽しい生活だった気がする――今日より昨日、昨日よりその前」と思うようになり、いつしか明日が来るのがつらいと感じるようになるが……。「冬のタイム・カプセル」の他、結婚して2年、子供ができないことを悩む主婦・英子が、本当の幸せを見つけるまでを描いた「標識の多い散歩道」など3編を収録。

きりんが丘のココロ屋(5)

ずっと憧れていた長谷川宏(はせがわ・ひろし)と結婚した友紀(ゆき)。トロいOLだった友紀が、仕事のできる有能な課長・宏と結婚できたのは“社内の七不思議”とまで言われていた。しかし、宏の元カノである才媛・田嶋(たじま)がアメリカから帰国すると聞いて……。好きな男性に尽くす女性の喜びを描いた「エプロンをした社長秘書」の他、これまでキャリアウーマンとして頑張ってきた仲本泉(なかもと・いずみ)が、本当に大切なものを見つける「マイバッグ・マイライフ」など3編を収録。きりんが丘の「ココロ屋」を舞台にしたハートフルストーリー第5弾。

きりんが丘のココロ屋(6)

きりんが丘にある不思議な雑貨屋さん「ココロ屋」で、緑店長の特製ハーブティを飲みませんか?きっとあなたの心が晴れやかになることでしょう。ある日、泣きながら「ココロ屋」に入ってきた加島奈保(かしま・なほ)。彼女は恋人・岩田敬司(いわた・けいじ)から、きりんが丘に建つ家の前でプロポーズされていた。しかし、イラストレーターになる夢を置いて、平凡な主婦としての将来を想像することに堪えられないと、このプロポーズを断ろうと考えていた。奈保が「ココロ屋」を去った後、敬司が「ココロ屋」を訪ねるが……。夢と現実の間で揺れるカップルの恋の行方を描いた「赤いリボン」の他、「ifの呪文」「木漏れ日のカーテン」「わたしの調べ」の4編を収録。人生に立ち止まったとき、「ココロ屋」を覗いてみませんか?