あらすじ

20XX年、その国は極度の国際的緊張下にひとつの法案を制定した。それは15歳以上の男女に半年間の“特殊訓練”を義務化するものだった。開戦の時が迫りつつあるという実感を持つことができないまま、カヅキたちは絶海の孤島・揺篭島での訓練期間を過ごすことになる。しかしそんな日々は、突然終わりを告げることに…。
忘却のクレイドル(1)

20XX年、その国は極度の国際的緊張下にひとつの法案を制定した。それは15歳以上の男女に半年間の“特殊訓練”を義務化するものだった。開戦の時が迫りつつあるという実感を持つことができないまま、カヅキたちは絶海の孤島・揺篭島での訓練期間を過ごすことになる。しかしそんな日々は、突然終わりを告げることに…。

忘却のクレイドル(2)

15歳以上の男女に半年間の“特殊訓練”を課す新たな義務教育。揺篭島でその訓練を受けていたカヅキたちだったが、ある日、眠りから覚めると島は完全な廃墟と化していた。何が起こったのか困惑するカヅキたちを待ち受けていたのは、剥き出しの狂気と、それを見つめる謎の管理者たちだった…。

忘却のクレイドル(3)

“特殊訓練”のために15歳以上の男女を集めた揺篭島。ある日、眠りから覚めると島は完全な廃墟と化していた。圧倒的に不足している情報と、生き延びるための手段を求め、それぞれの秩序が大きく狂い始めていく中、全体をまとめてきたトウジが凄絶な最期を迎える…。

忘却のクレイドル(4)

トウジの死後、ばらばらになった7月生を急襲する4月生たち。結晶化したトウジを指し示し、ミキヤは訓練生に施された残酷な「改造」の真実を語る。それは治癒能力を極限まで高めたことの恐るべき副作用だった。一方、ひとり不可解な暴力行動を続けるキョーヤの前に立ちはだかるサイ。死闘の末、追い詰められたサイは、ひとつの決断を下す……。

忘却のクレイドル(5)

「制裁」の名の下に始まった、ナンバーズによる殺戮。目的も意味も分からず、ただ秩序維持のためだけに消されていく命たち…。ユウと共に医療棟奥に忍び込んだカヅキは、そこでサイの残酷な過去を知る。そして、身寄りのない者ばかりを集めた施設の秘密を追い求める中で目覚めに関する衝撃の真実をも知ることになるのだった…。