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「ウソッ、これが本当に郁子!?」美少女の写った写真を見て口々に声を上げる同僚達。「これがどうしてこんなに膨らんじゃったのよ」確かに私は写真とは似ても似つかないほど太ってしまっている。これが3年前ならヒロインにふさわしかったはずなのに、失恋をきっかけにこのありさま。写真を持ち歩いているのは自分への戒めのため。実はダイエット中なのだが周囲にはいつも以上に食べていると言われてしまう。反動で見事にダイエットに失敗した。これでは同窓会の期日までに元の体に戻るのは絶望的だ。そこに通りかかった恭子に「女もこうなっちゃおしまいね」と強烈な嫌味を言われてしまう。同僚達に負けちゃダメと励まされるが気にしていないと答える。それどころか彼女が最後の頼みの綱。実は恭子は痩せている時の郁子とそっくりなのだ。郁子は恭子に自分の代わりに同窓会へ行って欲しいと頼む。当時、彼女がいた事でフラれてしまった高志に、次に会える機会を作って欲しい。そうすれば死ぬ気でダイエットして再度告白するつもりなのだ。なんとか引き受けて貰うが、今更ながら不安になる。あの恭子が素直に人の頼みを聞いてくれる訳がない。それどころか高志にちょっかいを出しかねない。私には分かる。私も前はあんな風に自信満々だったもの。でも今じゃとてもじゃないけど彼女に敵わない。自分で墓穴を掘っちゃうなんて…!?