居場所を求めていた私は、あやかしに攫われることを選んだ――。癒やしの異能を持つ、美しく孤独な乙女・結。捨て子として村へとやってきた結は、閉鎖的な村において異質な存在だった。世は日照りが続き、国も民の生活も荒れ果てるばかり…。先の見えない不安の捌け口を求めていた村人たちの標的となった結。怪しげな術を使うことから、あやかしなのではないかと疑われ、不作を招く根源であると決めつけられる始末。挙句の果てに幽閉の身とされてしまう。生きる希望を奪われ、独り囚われ続けるしかない結。絶望の淵に立つ彼女の前に現れた、美しく黒い影とは――?(41P)(この作品はウェブ・マガジン:Love Jossie Vol.137に収録されています。重複購入にご注意ください。)
乞え。私があなたの帰る場所になろう――。大国・寅の国の領主の元へ嫁ぐことになった癒やしの異能を持つ少女・結は、遣いの者たちと村を発つことに。当初の予定よりずいぶん遅れてしまった一行は、禁忌とされる人攫いの天狗が住むという山へ足を踏み入れる。天狗でもなんでもいい。誰か私をここから…無力感に苛まれながら微かな望みを巡らせると、空より天狗の面の男が現れる。「お願い! 私を連れていって!」願いを口にすると、抱きあげられ空を駆け、連れ去られる結。そして恐ろしいと思っていた天狗の仮面の下は美しい男性で――?(45P)(この作品はウェブ・マガジン:Love Jossie Vol.138に収録されています。重複購入にご注意ください。)