甲子園常連校・竜信学園との練習試合は、まさに葉桜のひとり舞台。雨天コールドだったとはいえ、竜信に一本のヒットも許さず、この試合唯一の得点も自らのバットで叩き出したのだ。試合後のミーティング時、葉桜の飛び抜けた実力を目の当たりにした天使・徳英両校の選手は、自分が勝利に何も貢献していないにも関らず、浮かれ始める。そんな中で、ただひとり、松下だけがこの状況に満足できないでいた。「チームプレーなしで…葉桜ひとりの力で勝って…合同チームの勝利だと本当に思っているのか!?」。しかし、浮かれきったナインの心に松下の言葉は届かず、虚しく響くだけであった……。