あらすじ

戦後すぐの北海道に越してきた少女・千鶴。ある理由から声を失った彼女は、その地で不思議な雰囲気を持つ静子と出会う。北海道の戦後開拓で、たくましく生き抜いた人々と、人間の力を超越し、ただ超然とある自然を舞台に繰り広げられる、二人の少女の物語――。
エシカルンテ(1)

戦後すぐの北海道に越してきた少女・千鶴。ある理由から声を失った彼女は、その地で不思議な雰囲気を持つ静子と出会う。北海道の戦後開拓で、たくましく生き抜いた人々と、人間の力を超越し、ただ超然とある自然を舞台に繰り広げられる、二人の少女の物語――。

エシカルンテ(2)

ありがとう。千鶴(ちづる)。わたしの本当の名前を呼んでくれて。千鶴は静子(しずこ)の本当の名前を聴く。そして二人は深く結びつく。それはとても幸せなことだった。森は二人の力に呼応して、明るくはしゃぎ歌いだす。だけどその歌は、人の力をはるかに超えた輝きを放ち、人々を飲み込もうとする――。