あらすじ

かつては熊撃ちの名手であり、いまは隻眼の鷹匠となった三四郎。不意に望郷の念に駆られた彼は、吸い寄せられるように生まれ育った阿仁(あに)の里へ向かう。そこでは、予想だにしない出会いと戦いが待っていた。実家では、天涯孤独の少女・桔梗が新しい家族として迎えられており、山では獰猛で狡猾な大熊・コブが活動を始めていたのだ。奥羽山脈の猟師一同にとって、この巨獣は積年の宿敵。三四郎を含めた精鋭の狩猟団「雷レッチュウ」が、必殺の心構えで雪中行軍を開始する。人間たちの頭脳と銃弾が勝つか、獣の本能と牙爪が勝つか。息詰まる戦いの行方は……!? 精悍な男たちが活躍する大自然コミックシリーズ、第三部(全四部)!!
マタギ列伝(1-1)

厳しい大自然と、人間たちの強い意志が相争う東北地方。どこまでも連なる奥羽の山々に、今するどい銃声が響きわたった。使い込んだ銃を担ぎ、深い知識と技で獲物を仕留める彼らこそ、「マタギ」と呼ばれる狩人集団だ。うつろう季節と共に生きるこの者たちには、自然は好敵手であると同時に無二の友人。彼らの目をとおし語られる物語は、どれも豊潤な山野の香りに満ちている。「野いちご落とし」の異名をとる青年マタギ三四郎や、禁忌をおかした速射の達人・猿丸など、どの人物もつわもの揃い。名マタギたちの活躍をつづった感動の連作短編シリーズ・第1巻!!

マタギ列伝(1-2)

険しい山嶺と深い森林を背に、人々が四季と共に生活する阿仁(あに)の里。そこでは鳥獣を狩り、生活の糧とする狩人・マタギが伝統の技を伝えていた。狩猟団の総帥・辰五郎はある日、何者かが仕留めた親子熊を目にして驚く。ツキノワグマ最大の急所・アバラ三枚を、ただの1発で寸分たがわず撃ち抜いている。余りにも鮮やか過ぎるその技は、辰五郎にある名射手の影を思い出させたが……? 謎めいた事件の真相を追う『アバラ三枚』から、名マタギ三四郎の人生を大きく変える出会いを描く『鷹の翁』まで、雄大な名作短編6本を収録! 第二巻(全四部)!!

マタギ列伝2巻

深山幽谷に分け入り、鍛えぬいた技と精神で鳥獣を狩る人々・マタギ。大自然にめぐまれた東北地方において、かれらは伝統的な狩猟法を守ってきた。三四郎もかつてはそのメンバーとして名を馳せていたが、多くの経験をくぐり抜け、今は鷹を操る「鷹匠」として第二の人生を歩まんと欲する。しかし相棒となるべきクマタカの阿仁丸(あにまる)は、強く賢いがゆえに人間を受け入れようとしない。三四郎の片目から光を奪い、最後の訓練でも命令に背き飛び去ってしまった。若き鷹匠の挑戦は、無残な失敗に終わるのか!? 諦めきれず、山中を捜し回る三四郎。いっぽう、彼の妻・吹雪鬼(ふぶき)は渓谷で熊に遭遇してしまい、絶体絶命の窮地におちいる……。人間のみならず、数多くの野生動物や山川草木を活写した名シリーズ、第二部(全四部)の開幕!!

マタギ列伝3巻

かつては熊撃ちの名手であり、いまは隻眼の鷹匠となった三四郎。不意に望郷の念に駆られた彼は、吸い寄せられるように生まれ育った阿仁(あに)の里へ向かう。そこでは、予想だにしない出会いと戦いが待っていた。実家では、天涯孤独の少女・桔梗が新しい家族として迎えられており、山では獰猛で狡猾な大熊・コブが活動を始めていたのだ。奥羽山脈の猟師一同にとって、この巨獣は積年の宿敵。三四郎を含めた精鋭の狩猟団「雷レッチュウ」が、必殺の心構えで雪中行軍を開始する。人間たちの頭脳と銃弾が勝つか、獣の本能と牙爪が勝つか。息詰まる戦いの行方は……!? 精悍な男たちが活躍する大自然コミックシリーズ、第三部(全四部)!!

マタギ列伝4巻

若くして運命の荒波に翻弄され、マタギであることをやめた男・三四郎。かつての僚友・阿仁マタギの面々は三四郎の腕を惜しみ、再び狩猟チームに戻らないかと誘ってきた。恩人の辰五郎は体の具合が悪く、後継者の帰還を待ち望んでいるという。しかし狩猟団から離れている間に片目を失い、愛する家族を持った三四郎は深く苦悩した。マタギ復帰の鍵をにぎる「スネの小佐吉」なる男と出会い、全く新しい射撃術を習得することができるか? いっぽう、阿仁マタギの間では新たな仲間・猿丸が加わったことで不協和音が広がり……。大自然の恩恵とエネルギーを余さず描く、「マタギ列伝」シリーズ第四部(全四部)!!