母が家を出たのは晴人が小学6年生の時だった。長い別居の末、両親は離婚。原因は母の不倫…さよならも言わずに母は突然いなくなった。2年の月日は流れ、晴人は中学2年生になった。4月、晴人の学校に新しい教師が赴任してきた。太田瑞穂…まさか!? 晴人の担任となった太田瑞穂は、晴人を置いて出ていったあの母であった。顔色ひとつ変えず冷たく晴人に接する瑞穂=母……晴人は次第に荒れるようになっていった。一方、母は不倫相手とはうまくいかず、夜な夜な男をあさり始めていた…。表題作の他、16歳で子供を生むことになった菜津子の数奇な半生を描いた名作「菜津子(前・後編)」も同時収録。岡本ゆり先生が厳選した未単行本化作品の短編・第4集。《魂揺さぶる感動セレクション》第1巻!!
高遠グループの社長の息子で夫・達也は、許嫁・桐絵がいるにもかかわらずパートの奈美との結婚を強行した。そんな奈美も妊娠5か月。子供を授かったことで姑にも認められ、親戚の元許嫁のいじめにも耐え、なんとか暮らしていた。そんな暮らしの中、奈美は流産をしてしまう。診断は《不育症》……。子供が産めない嫁の烙印を押されてしまった奈美は、姑そして元許嫁から容赦ない冷たい仕打ちを受けることになり、愛する夫のため、高遠家を出ていくのだったが……。表題作の他、夫の《性暴力》のトラウマと娘の謎の病気に悩む妻と夫婦愛の在り方を描いた「伝えたい言葉(前・後編)」、結婚16年目の夫婦に訪れた倦怠期と愛のカタチを描いた「イイ女!」も同時収録。岡本ゆり先生が厳選した未単行本化作品の短編・第5集。《魂揺さぶる感動セレクション》第2巻!!