あらすじ

理不尽な悪に対する怒りのエネルギーを拳にためると、裸のルリが“打撃天使”として「だしゃあ!!」と打撃する。1998年~2000年に連載された痛快なアクションコミックが、テレビドラマ化を機に8年の時を経て復活!!OLに成長したルリが“死神”神取の報復を受けて立つ!!
打撃天使ルリ 1

女子高生ルリは打撃人類だ。不安の空気が蔓延する世の中で、人々の理由のない苛立ちが生んだ悪をルリは憎み、拳に満ちた怒りで打撃する。なぜだかわからない。打撃が正義なのか?なぜ打撃人類は存在するのか?ただひとつわかっているのは、ルリは打撃天使として今日も生きていること。

打撃天使ルリ 2

女子高生ルリは打撃人類だ。不安の空気が蔓延する世の中で、人々の理由のない苛立ちが生んだ悪をルリは憎み、拳に満ちた怒りで打撃する。闘うことの本当の意味はわからない。だがルリはもう迷わない。打撃は正義だ。恋人の死をのりこえて、ルリは今日も打撃人間として進化しつづける。

打撃天使ルリ 3

女子高生ルリは打撃人類だ。不安の空気が蔓延する世の中で、人々の理由のない苛立ちが生んだ悪をルリは憎み、拳に満ちた怒りで打撃する。私怨という名の正義を振りかざしルリを執拗に追い詰める“死神”こと刑事・神取。変質者の放火によって大火災が発生した東京で、ルリと死神の死闘が始まった。「生きていく覚悟」を決意したルリに、もはや畏れるものはない…。

打撃天使ルリ 4

理不尽な悪に対する怒りのエネルギーを拳にためると、裸のルリが“打撃天使”として「だしゃあ!!」と打撃する。1998年~2000年に連載された痛快なアクションコミックが、テレビドラマ化を機に8年の時を経て復活!!OLに成長したルリが“死神”神取の報復を受けて立つ!!

打撃天使ルリ

「だしゃあ!!」と振るう拳こそが正しい

打撃天使ルリ 山本康人
野愛
野愛

ごく普通の女の子が悪を成敗する物語はたくさんあるけれど、どれもあまりリアルじゃない。 可愛いキラキラの衣装はおそらく動きづらいだろうし、武器なんてすぐに使いこなせないだろうし。 打撃天使ルリも、普段はごく普通の女子高生である。ルリは打撃人類として生まれ、悪に対する怒りを拳で成敗するのだ。 なんの理由があってかルリは大体全裸だし、両親は普通の人間だし、ルリが打撃人類である説明は何もされない。 歪んだ正義感の警察やら死んだ恋人似の悪人やら、むちゃくちゃな悪に出会すたびに彼女は「だしゃあ!!」と拳を貫く。 この作品だってもちろんリアルじゃない。全くもってリアルじゃない。 でも、ルリの境遇や心理描写には妙なリアルさがある。 正義とは何か、何のために拳を振るうのか。女という性に向けられる視線、生きることへの渇望など。 普通に恋もするし、迷ったり傷ついたりもする。そんなルリが怒りを込めて「だしゃあ!!」と拳を振るう瞬間、勧善懲悪だけでは語れない、自らのカタストロフごと破壊されるような感覚に襲われるのだ。 むちゃくちゃさ加減を笑って読んでしまおうなんて斜に構えた心までルリにぶち壊された気がした。