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蜜愛の花咲く仮面舞踏会……蕩けた薔薇の甘い吐息は秘め事の恋を詠う■孤独な女帝・エルミーラは、パレスの庭園を散策している時だけ、心も身体も一人の女性として解放されているような束の間の自由を感じていた。宮殿……そして帝国という鳥籠の中での儚い自由だったが。或る日、エルミーラは秘密の花園で不穏な緋色を見つける。点々と散る血痕はまるで薔薇の花びらのよう。私のパレスで流血沙汰……!? 彼女が救った青年の名はディートハルト。帝国の「留学生」として預かっている亡国の王子だった。暗殺? 内乱? 深まる宮廷の謎……自らの赤に染まっても気高く凛々しいディートハルトの矜持にエルミーラは初恋の予感を覚える。しかし女帝である彼女には自由な恋愛が赦されない。「もしかして…泣いて…おられたのですか…なぜ…?」怪我を癒し、再会した亡国の王子に本心を打ち明けるエルミーラ。「今だけ……」とエルミーラはディートハルトに愛されるただの『女』になりたいと告げて――
蜜愛の花咲く仮面舞踏会……蕩けた薔薇の甘い吐息は秘め事の恋を詠う■孤独な女帝・エルミーラは、パレスの庭園を散策している時だけ、心も身体も一人の女性として解放されているような束の間の自由を感じていた。宮殿……そして帝国という鳥籠の中での儚い自由だったが。或る日、エルミーラは秘密の花園で不穏な緋色を見つける。点々と散る血痕はまるで薔薇の花びらのよう。私のパレスで流血沙汰……!? 彼女が救った青年の名はディートハルト。帝国の「留学生」として預かっている亡国の王子だった。暗殺? 内乱? 深まる宮廷の謎……自らの赤に染まっても気高く凛々しいディートハルトの矜持にエルミーラは初恋の予感を覚える。しかし女帝である彼女には自由な恋愛が赦されない。「もしかして…泣いて…おられたのですか…なぜ…?」怪我を癒し、再会した亡国の王子に本心を打ち明けるエルミーラ。「今だけ……」とエルミーラはディートハルトに愛されるただの『女』になりたいと告げて――