仕事以外は人と関わらずに、孤独に生きていた小百合の前に、13年間音信不通だった妹の美琴が現れた。 幼い頃、天使の様だった美琴の久しぶりの姿に、小百合は愕然とする。女子高生になってもふわふわとした愛らしい美琴の、頭には光輪、背には白い翅。 ……美琴は、天使になっていた。 そして美琴は唐突に言う。 「お姉ちゃんと恋人になりたい」と。 ♡♡♡♡♡ 愛くるしさを振り撒きつつ、小百合に迫る美琴はマジ可愛い天使!と思う瞬間、私の目は彼女の光輪と翅を捉え、ふと我にかえる。ああ、本当の天使なんだっけ……。 彼女が天使である理由は、なかなか語られない。光輪と翅はちょっとした違和感となり、美琴の強引さや焦りと共に、単純に可愛さを消費させない澱みを小百合にも、私達の心にも残す。 二人は日常を共にし、愛情を深め、感情を確かめ合う。 春夏秋冬を美琴と暮らす小百合の日々は煌めきに満ちていて、小百合の閉ざされた心が少しずつ明るくなっていく物語に、私達の心も温かくなる。 それなのに、光輪と翅の存在は私達に違和感と、一筋縄ではいかない複雑さを常に忘れさせない。 私達は壊れ物を優しく掌で包むように、二人を見続ける。二人の小さな幸福は続いていくのか、それとも……。
あうしぃ@カワイイマンガ
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