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最愛の人との出会いは、最低最悪な夜だった。彼氏の浮気現場を目撃し、一軒のバーに逃げ出こんだ紫月は、話しかけてきた梶川に酔わされて体を奪われてしまう。あられもない姿の写真を撮られ、さらに関係を迫られて……。狂おしいほどに自分を求めてくる梶川の情欲と彼とのセックスがもたらす極上の快楽。脅されるでもなく口説かれるでもない逢瀬を重ね、やがて紫月は身も心も梶川に堕ちていく。少しずつ、でも確実に変わっていく二人の愛の行方は――。
君を誰にも触れさせたくない紫月がナンパされる場面を目撃した梶川は嫉妬のあまり、激しく紫月を抱き潰してしまう。ショックを受けた紫月は、梶川を避けるようになるが……。あの出会いから半年、いつの間にか同じ時間を過ごすようになった。でも、告白はおろか愛の言葉ひとつすらない不確かな関係。普通とはほど遠いけれど、私たちはこれでいい不器用すぎる二人が作り上げる愛の形は――。
