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高校時代から続く、上杉先輩への密かな片思い。相手に彼女ができたって、彼が幸せならそれで満足、なはずだった――。大学に入学し、まだ先輩への想いは途切れないけれど、でも、時々突き放されたような気持ちになるのは何故だろう。そんなある日、カスミはちょっと感じの悪い喫茶店の店員、宮古に会う。彼はカスミと同じ大学の上級生で、どうやらカスミと同じように、ある女性に対して叶わぬ思いをずっと抱いているようで…。「好きってだけで、十分」。他人からは理解されなかったお互いの「片思い」を分かち合って、共感していく二人。でも、それぞれが抱く思いの、微妙な違いに気づく時が来て――。こじらせきった片思いを抱える二人が、真夜中の喫茶店で出会って始まる、静かで切ないラブストーリー、開幕。
メインの登場人物は2人の男女。 女性のほうは高校時代の先輩に、男性のほうは元バイト先の人妻に、それぞれ思いを寄せている。 相手に思いを告げることもなく、何かアクションするわけでもなく、密かな片思いという感じで、相手を静かに見守っている。 相手が幸せなら、自分は満足だというような様子。 何かを求めず、自分が好きというだけで十分なのだ。 なんとも切ないような、自己完結的というか、こじらせた片思いの成れの果てような様子は、読んでいてむず痒いです。 ただ、どうしうようもなく自分の心に素直なところは、羨ましく眩しいなぁとも思います。 この片思いし続けている二人が、微妙に共感したりズレてたりするので、今後どうなっていくのか楽しみですね。 片思い相手に何かアクションするのか、それともこの二人がくっつくのか。 1巻の最後に、何かアクションが起きそうな予感です。