【この気持ちを伝えられるその日まで、絶対に諦めないって決めたから!】 「…そんなことないと思うっすよ」 ずっと憧れ続けたその人は、イケメンであることにコンプレックスを抱いていた。―――男にフラれてビンタを食らうところから始まった35歳独身の春、恋の嵐は予報を無視して吹き荒れる!かつて美形売れっ子画家として世間にもてはやされた玄一郎(げんいちろう)は、貼られたレッテルに悩まされ長続きするような恋愛ができないのがコンプレックスの美術教師。新しく受け持つことになったクラスの天真爛漫な生徒・とうまになぜか絵のモデルをしつこく頼みこまれ、勢いに負けて引き受けてしまった!マジメそうな彼ならばと信じた矢先、垣間見えた下心に心底裏切られた気持ちにさせられる玄一郎。若者のひたむきな情熱は頑なな先生の心をこじ開けることができるのか?子犬のように人懐っこいとうまの猛アタックになびかないオトナの余裕がいつまで続くのか見逃せない
こじらせアラサー先生VSピュア童貞、全面衝突!? デッサン室で押し倒されてキスされそうになって以来、玄一郎(げんいちろう)は徹底してとうまを冷たくあしらい続けていた。近寄ってくる奴らは全員、自分の外側しか見ていない。一時は素直な生徒だと思ったのに、とうまも例外ではなかった……。勝手な思い込みから、日に日に心を閉ざしていく。 そんな玄一郎の葛藤など知る由もなく、とうまは誰よりも大好きな先生の信用を取り戻すべく躍起になっていた。 押してダメなら、更に押すべし!!熱烈なアピールの数々に根負けした玄一郎は話だけは聞いてやると言って、人気のない美術準備室にとうまを連れ込む。 こんなところで二人きりって、先生は一体ナニをするつもりなんですか?! すれ違う気持ちが思わぬ展開を生む緊迫の第2話!
届け!積年の一途な想い とうまの必死の訴えが届き、ようやく玄一郎(げんいちろう)は己の間違いに気づく。最低な教師である自分を軽蔑するでもなく、変わらず慕い続けるとうまの姿に、胸をうたれる玄一郎。 今までの連中とは違う、純粋な気持ちに応えてやりたい一方で玄一郎は自分の犯した過ちをどうしても許せずにいた。 彼のように突き進んでいく若さが自分にはもうない……。少し考える時間が欲しいと頼み、とうまと距離を置いたものの、考えは堂々巡りするばかり。 悩み続ける玄一郎を見かねたとうまは「ある物」を見せようと決意する。それは慕い続けた時間の長さが一目でわかる、彼の宝物だった。 記憶の闇ごと今を照らし出す、とうまの光属性が覚醒する!とうまは玄一郎を過去のしがらみから救い出せるのか?!