私は私の恋を叶えたい。一度は諦めかけていた君への気持ち。けれど君の言葉が私に前を向かせてくれたんだ。同性の親友・ミサキに恋していたヨウ。彼女に対する想いと正面から向き合うと決めたヨウは、自分に想いを寄せてくれている先輩のレンにミサキへの想いを伝え、彼の誠意に応えようとする。勇気を出して同性への気持ちを打ち明けてくれたヨウに対してレンが取った行動とはーー。同時に、ミサキのなかでもヨウに対して、友情以上の特別な感情が芽生えはじめてーー…。切ない、命懸けの恋。友情と恋のあいだで揺れる青春トライアングル・ラブ最終巻! ボーナスストーリーで最終回のその後を描いたヨウとミサキの親友から恋人に変化していく二人の純愛エピソードを16ページ収録。
モデルとしても活動している生徒会長のレンに恋をしている女子高生のミサキ。そんなミサキにはヨウという親友がいて、時々彼女に恋の相談をしている。ボーイッシュで自分とは全然違うタイプだけどいつしか親友と呼べる仲になっていたヨウのことををミサキはとても信頼していて、ヨウのほうもミサキの恋を応援してくれている。 しかし、実はヨウはミサキの恋を応援している素振りを見せながら、彼女のことを密かに想っていた…という物語。 この作品、同性相手に叶わぬ恋をする女の子が主人公の百合作品ではあり、タイトルの『彼女の恋が叶えばいいのに』という言葉から推測されるように、ヨウはミサキに対する想いを胸にしまい込んだままミサキの恋が成就すればいいと思っている、切ない恋物語でもある。 ただ、物語は2人の関係性だけでは収まらず、物語が進むにつれてミサキが恋をしている相手・レンが徐々に2人の間に入り込んでくる。それも、ヨウとミサキ、おそらくは2人ともが望まない形で。その結果としてどんどん人間関係が複雑になっていき、ヨウの想いも変化していく。 最初は「ミサキの恋が叶ってしまえばいい」と思っていたヨウが今後その恋心をどう変化させていくのか、目が離せない作品。 1巻まで読了