大学生の裕一郎はある夜、胡蝶(こちょう)と名乗る謎の男を拾う。自称劇団員の胡蝶はある人の葬(とむら)いをしていたのだと言い残し、姿を消した。美しい顔をした胡蝶のことが頭から離れない裕一郎だったが……。
大雨の翌日、ぼろぼろになって倒れている胡蝶を見つけた裕一郎は、なりゆきで自分のアパートに住まわせることに。「俺と友達になってよ」と言いながら迫ってくる胡蝶に裕一郎は振り回されてゆく――。
一緒に暮らし始めた裕一郎と胡蝶だが「お兄ちゃんみたいな人を失った」という胡蝶の言葉に裕一郎は動揺を隠せない。いろんなものを失ってきた胡蝶を傷つけたくない裕一郎は、深い追求を避ける。
「俺のこと好き?」胡蝶の中の「お兄ちゃん」の存在が気になる裕一郎は何度も言葉で確かめる。そんなある日借りてきたビデオを見ながら胡蝶は「今日は恋人みたいに抱いてよ」と裕一郎に迫る――。
胡蝶が突然裕一郎の前から姿を消して半年―― 裕一郎は胡蝶に監視されていることに気づいていた。もう一度お互いの本当の気持ちを確かめ合い、おじさんからの逃避行を続けるふたりだが――!?
伯父に連れ帰られた胡蝶は拷問を受け、ボロボロの姿の裕一郎と再会する。「もうあんたの思い通りにはならない!」叔父に宣言する胡蝶だったが――!? 胡蝶と裕一郎の青春ラブダイアリー、ついに完結!