あらすじ

持てるすべてを自分に注いでくれた、スパーセーラー・田丸健吾(たまる・けんご)の船出を見送ってから8年。風間陣(かざま・じん)は怪我をした父の後を継ぎ、漁師になっていた。ヨットレースへの憧れを捨てきれぬ彼のもとに、“アメリカスカップ”獲得に邁進する鷲津真緒(わしづ・まお)からの連絡が届く。“新しい船の舵取りになって欲しい”という真緒の誘いは魅力的なものだったが、ひとり残される父を想うと陣は踏み切れずにいた……。「陣君は天才だわ……絶対……私が選んだひとなんだから…」(鷲津真緒)
風の陣 1巻

1851年から続く世界最高峰のヨットレース「アメリカスカップ」。150年もの間、脈々と受け継がれてきた優勝トロフィー“アメリカスカップ”獲得を目指し、世界中の海の男達に挑もうとする少年がいた……!房総半島の小さな港町・葉浦(はうら)で暮らす風間陣(かざま・じん)は“風が好き”で凧上げばかりしている少年。都会からきた不思議な少女・鷲津真緒(わしづ・まお)と出会い、風を捉えて滑るように進むヨットを見たとき、陣の心に一陣の風が吹いた……。今、風に愛された少年が世界の荒波に漕ぎ出そうとする!!「乗ってみたい。風だけで動く船に」(風間陣)

風の陣 2巻

ヨットへの情熱に燃える風間陣(かざま・じん)は、村の天才少年、正助(しょうすけ)が作った手作りヨットで葉浦マリーナ開港記念ヨットレース・少年ディンギーの部に出場する。天性の勘でさっそうと風を捉え、並みいる優勝候補を引き離す陣。勝利は目前と思われたその時、強い雷雨が到来し、大会は中止されてしまう。自然の力の前にはなす術もなく、意気消沈する陣に声をかけたのは、日本セーリング界の宝と言われた田丸健吾(たまる・けんご)だった。余命いくばくもない田丸は、残り少ない自身の時間のすべてを陣との特訓に費やす。「好きなんです……陣くんが……」(田丸健吾)

風の陣 3巻

持てるすべてを自分に注いでくれた、スパーセーラー・田丸健吾(たまる・けんご)の船出を見送ってから8年。風間陣(かざま・じん)は怪我をした父の後を継ぎ、漁師になっていた。ヨットレースへの憧れを捨てきれぬ彼のもとに、“アメリカスカップ”獲得に邁進する鷲津真緒(わしづ・まお)からの連絡が届く。“新しい船の舵取りになって欲しい”という真緒の誘いは魅力的なものだったが、ひとり残される父を想うと陣は踏み切れずにいた……。「陣君は天才だわ……絶対……私が選んだひとなんだから…」(鷲津真緒)

風の陣 4巻

“アメリカスカップ”獲得を目指す新造艇“ジャパンイーグル”の新オーナーとなった鷲津真緒(わしづ・まお)の元に集まったのは一癖も二癖もある35人のメンバー。彼らは風間陣(かざま・じん)をリーダーに、メンバーと艇が一つの体となる“人艇一体”の境地を目指す。1年半に及ぶ訓練の結果、想像以上の成長を遂げた彼らの前に、田丸健吾(たまる・けんご)率いる前日本代表チーム“飛翔”が立ちふさがる。そして、今ひよっこイーグルを鍛えるためのマッチレースが始まる!!「言葉を使うな。体で俺を感じろ!!」(風間陣)

風の陣 5巻

前日本代表チームが操る“飛翔”に完敗した風間陣(かざま・じん)をはじめとするイーグルのメンバーは、「1秒でも長くイーグルと一緒にいたい」と、アメリカスカップ開催地であるスペイン、バレンシアまでの海岸線をイーグルで向かうことを決意する。レース用に設計されたイーグルで前代未聞の渡航を達成した彼らは、予選を全勝で勝ち抜き、世界中にその名を轟かせる。イーグルのために尽力し、ついに病の床に倒れた鷲津真緒(わしづ・まお)にアメリカスカップを届けるため、陣たちは命を懸ける!!「俺は死んでもいい。必ずアメリカスカップを君の所へ届ける」(風間陣)

風の陣 6巻

オーストラリア代表ロック・クーパーの熟練技の前に、風間陣(かざま・じん)率いるイーグル艇は完敗を喫してしまう。完璧な操船を行ったにも関わらず負けてしまったという事実を前に、彼らの心は折られてしまうのか!?ジャパン・イーグルのクルー達の胸に去来する思いとは……?本宮ひろ志による“挑戦”をテーマにした熱きセーリングコミックが、いま感動のフィナーレを迎える!!