あらすじ護るべき者たちのすべてを背負う餓狼に、“最終決戦”の時、迫る!ついに明らかとなった魔狼・ロフウの悪辣非道な過去――。師により最愛の妹・アイリを奪われたことを知ったレイは己を忘れおぞましい憎悪を剥き出しにする。サウザー、シン、シュウら南斗六聖拳、そして拳王の見守る中、蒼黒の餓狼は非道の鬼と化した師を滅するべく決死のラストバトルに挑む―――!!!
北斗の拳外伝シリーズの中で一番のお気に入り。おっぱい率が高いから…というわけではありませんよ。素直に色気のある絵も迫力ある絵も描けている完成度の高い作品として、そして北斗ファンの側からみても、レイのカッコよさを違和感なく表現してくれていると思うから、です。ケンシロウと出会う前のストーリーで、舞台はほぼアズガルドという色街限定。妹・アイリを探すことをいったん脇に置かなければならないほど重要な「義の星」の宿命である闘い、そして南斗水鳥拳伝承にまつわる過去が明らかにされています。むしろ”北斗”の男ではないことがよかったのでしょう。狂気を秘めつつ、優美で華麗、ともすれば女性的な著者なりのレイ像は、これならあり!と思わせてくれる説得力があります。