あらすじ

【コミックス掲載話をすべて収録した決定版!】お金ではなく、善行を積み立てる銀行がありました。「人にいいことしとけば、みーんな自分に返ってくる」と言って死んだ祖母の善行が、孫に払い戻されることになり…!? 表題作「善行銀行」のほか「必殺天罰人」「夢で逢えたら」「幸福の踏絵」「レンタルメモリー」「最後の選択」など計8話を収録。
Y氏の隣人(1)

【コミックス掲載話をすべて収録した決定版!】恋人斡旋センター『キューピッド』から派遣されて来たのは、なんと本物のキューピッド。さえない童貞サラリーマンに恋の手ほどきをするのだが…!? 表題作「愛神」のほか「幸福の木」「かんばせ(顔)」「ハムちゃんのこと」「コンプレックスバンク」「ぐうどるさんの手袋」など計8話を収録。

Y氏の隣人(2)

【コミックス掲載話をすべて収録した決定版!】人生の選択ならおまかせあれ! 優柔不断な大学生・木部道男の元に届いた不思議な人形が幸運を呼ぶ。トントン拍子の出世の先に、待っていたものは…!? 表題作「ライフ・オブ・マリオネット」のほか「紙芝居」「ライフ・ビデオ」「銭神様」「精子銀行」「ファミリープラン」など計9話を収録。

Y氏の隣人(3)

【コミックス掲載話をすべて収録した決定版!】お金ではなく、善行を積み立てる銀行がありました。「人にいいことしとけば、みーんな自分に返ってくる」と言って死んだ祖母の善行が、孫に払い戻されることになり…!? 表題作「善行銀行」のほか「必殺天罰人」「夢で逢えたら」「幸福の踏絵」「レンタルメモリー」「最後の選択」など計8話を収録。

Y氏の隣人(4)

【コミックス掲載話をすべて収録した決定版!】大学入試間近の節分の夜、人生に成功と息災を招くという“福豆”を怪しい男から買った岡山くん。豆の中には一匹の豆粒大の鬼がいて、耳の中に棲みついてささやき出した…!? 表題作「囁鬼(ささやき)」のほか「導きのカード」前編・後編「MONO」「恩人」「返り花」「タートルリコール」「罪とバチ」の計8話を収録。

Y氏の隣人(5)

【コミックス掲載話をすべて収録した決定版!】「コノ世ニハ、自分トソックリナ人間ガ、5人ハ存在シマス」と語る幸福の伝道師ザビエール。さえない高校生・江田とその替玉になった織田。2人で1人の生活の結末は…!? 表題作「替魂(かえだま)」のほか「博愛協会」「おちこぼれのリリパット」「ドラ魔」「幸福列車」「薬売りトヤマ」など計8話を収録。

Y氏の隣人(6)

【コミックス掲載話をすべて収録した決定版!】好きなものを断てば願いが叶う“満願菩薩様”を手に入れた浪人生。T大合格と引き換えに断ったものは趣味の映画鑑賞だった。願いはエスカレートしていき…!? 表題作「満願人生」のほか「阿多福保険」「幸福の砂時計」「ガテン」「パワーアップきのこ」「来世通信」「子ども銀行」など計9話を収録。

Y氏の隣人(7)

【コミックス掲載話をすべて収録した決定版!】清貧な苦学生が共同生活を営んでいた。貧困に悩む2人には“貧坊様”という子どもの貧乏神が取り憑いていた。1人は取ってほしいと懇願する。ザビエール、どうする…!? 表題作「清貧の人」のほか「再生」「自己破産」「ラッキーバード」「思い出銀行」「仲良し倶楽部」「福話術」など計8話を収録。

Y氏の隣人(8)

【コミックス掲載話をすべて収録した決定版!】無気力だった浪人生に、やる気がみなぎってきた! 阿多福化粧品の試供品で美顔パックして以来、成績急上昇でT大合格。それは、欲の皮がつっぱる化粧品だった…。表題作「阿多福化粧品」のほか「座敷童子」「変換(チェンジ)」「懺悔鏡」「招福暦」「閻魔御守り」「お天道様」など計8話を収録。

Y氏の隣人(9)

【コミックス掲載話をすべて収録した決定版!】落ちこぼれ天使のイチローに、天使部長・ケルビムが命令する。「人間界に行き、札付きの不良中学生・沢木を愛情あふれる優しい子に変えなさい」。できるかな…!? 表題作「エンゼルカンパニー」のほか「虫のおしらせ」「僕の中のもうひとりのあいつ」「ラッキーディスペンサー」など計8話を収録。

Y氏の隣人(10)

【コミックス掲載話をすべて収録した決定版!】高3の青田剛は、ヤクザからスカウトがかかるほどの不良だ。ある夜、ヤクザ以上の極悪人(!?)地獄の悪魔が現れて、死後の魂を譲渡する契約を結ぶ。悪魔の狙いは…!? 表題作「デビルカンパニー」のほか「縁花」「マインドクリーム」「無邪鬼」「出会い屋」「僕の神様」「満願筆」など計9話を収録。

Y氏の隣人(11)

【コミックス掲載話をすべて収録した決定版!】何ともやるせない溜息をつく中学生・米倉の前に、ザビエールが現れた。活力を生み出すという植物の種をプレゼントされた米倉は、どう変わる…!? 表題作「活力草」のほか「不自然淘汰」「銭の精」「とぶくすり」「鏡よ鏡」「こんにちは赤ちゃん」「エンゼルヘアー」「善意の街」の計8話を収録。

Y氏の隣人(12)

【コミックス掲載話をすべて収録した決定版!】貧乏な高校生・地井武に、タマゴッドなるものが届く。解説書には「隣人を愛し慈善に努め、タマゴッドを育てよ」とある。贈り主は不明。そして1999年7の月、何かが…!? 表題作「タマゴッド」のほか「天ン邪鬼」「ゴッドハンド」「友人BANK」「コピーマン再び」「ビリケン」など計8話を収録。

Y氏の隣人(13)

【コミックス掲載話をすべて収録した決定版!】浪人生・下川が、能力開発センター「エデン」のセールスマンからもらった栄養ドリンクは“欲の素”だった。やがて下川の増大した欲を、ハチが吸い集めに来て…!? 表題作「欲バチ」のほか「債鬼」「神様がいっぱい」「オイデコロン」「ライフプライス」「ゴッド・タトゥ」「天生」など計8話を収録。

Y氏の隣人(14)

【コミックス掲載話をすべて収録した決定版!】お人好しでバカ正直の人吉が、スカウトされた就職先は「エンマ商事」。何と地獄の鬼が経営する金融会社だ。商品の“免罪符”は1枚1千万円! 売りこむ相手は…!? 表題作「免罪符」のほか「カンニン袋」「夢枕」「宿り草」「エビス様」「厄病神」「ポケットゴッド」「神仙香」の計8話を収録。

Y氏の隣人(15)

【コミックス掲載話をすべて収録した決定版!】投資会社の儲け話に誘われて、藤江が手を出した商品は“子ども”だった。カズオという銘柄に投資して40年…。紆余曲折の結果は!? 表題作「ロングレッグスファンド」のほか「ラブナビ」「妖精レッドキャップ」「卑神」「イレギュラーボール」「パーソナル賽銭箱」「聖酒バッカス」など計8話を収録。

Y氏の隣人(16)

【コミックス掲載話をすべて収録した決定版!】失業して、お先は真っ暗。安野の深い溜息を聞きつけて現れたのはザビエール。未来の映像が楽しめるビデオテープをプレゼントするが…!? 表題作「先盗りビデオ」のほか「エンマ虫」「ゴースト・ライター」「リベンジ・ゲーム」「ハッピーシート」「デビル・カード」「友人契約」など計8話を収録。

Y氏の隣人(17)

【コミックス掲載話をすべて収録した決定版!】降って来た隕石から、木が生え実が成った。その果実を食した人間は、身も心も幸福感で満たされた。世界中のおごれる人間を一掃した果実。それは神による福音か、それとも渡された引導か…!? 表題作「癒しの実」のほか「複製人形」「快虫」「ヒガミ教」「お多福熱」「極楽商会」など計8話を収録。

Y氏の隣人(18)

【コミックス掲載話をすべて収録した決定版!】極めて上昇志向の強い坂上は、M大を蹴って浪人を決め込む。目指すは“T大一直線”、なのに成績は伸び悩む。そこでザビエールの出番となるのだが…!? 表題作「ヒーリング・ボックス」のほか「命の缶詰」「おツキ様」「Gモード」「癒しの手」「プチデビル」「招福の人」「化粧師」の計8話を収録。

Y氏の隣人(19)

【コミックス掲載話をすべて収録した決定版!】ノーと言えないサラリーマン・阿野宏は、ザビエールが関わった人間=1万人目に当たる。人の良さを見込まれて、連れて行かれた先は…!? 表題作「さらば、ザビエール!」のほか「夢だるま」「みならいキューピッド」「小市民倶楽部」「おさつものがたり」第1話・第2話・第3話など計8話を収録。

Y氏の隣人

いままでの人生に影響あったかもしれない

Y氏の隣人 吉田ひろゆき
ひさぴよ
ひさぴよ

中学生の頃に出会って、今でもたまに読み返す漫画。この漫画に登場する無数の人生が、20年以上経っても自分の中で物事を判断するときの支えの一つになっているかもしれない。読み終わってふと我に返ると現実の自分を見つめることができるので、メンタル弱くなったら読む、御守りみたいな作品。 作品を少し紹介すると、1988年から2002年までヤングジャンプで連載していた現代のお伽噺風のヒューマン・ドラマです。 悩める人間たちのもとに、胡散臭い神様や天使・悪魔といった存在が現れ、謎の秘密道具を与えては、人間たちの運命を大きく変えていく・・・という1話完結型の短編漫画で、「笑ゥせぇるすまん」に近いテイストです。喪黒福造みたいな際立った不気味さはありませんが、Y氏の隣人には、ザビエールをはじめとしたバリエーション豊かな妖しげなキャラクターが揃ってます。 作者・吉田ひろゆき氏は、元銀行員という異色の経歴を持っており、これがデビュー作になります。作品には、銀行員時代に見てきたと思われる人間模様が至るところに登場します。(余談ですが矢口高雄も元銀行員) 悩みやトラブルの原因で一番多いのが金銭関係だったり、 神様が渡すアイテムにしても、無限に使えるわけではなく、使用する度に「貯金」や「利息」といった制限が必ず付いてまわります。 そして人間の善行・悪行を「積み立て」として捉えて、その勘定が合わなくなったときに破滅が訪れる。 まさに因果応報!という感じで大好きな世界観なのですが、 この作品の凄いところは、「自分は、善人になるぞ!」と意気込んで善行を積んだとしても、必ずしも思っていた通りの結果にはならない、というところ。 この不条理さと、因果のバランス関係がほどよくて、人生ってヤツは一筋縄ではいかない…と読む度に思わせてくれます。ハッピーエンドになるのか、バッドエンドになるのか、一話一話のオチを予想しながら読むのも一興。 1巻から読み通すのは時間がかかるので、まずは「Y氏の隣人~傑作100選~」から読んでみては。