愛の蜃気楼の中で乱れる女と男の感情交差点。沸点に達した愛は破裂するしかないのか…?! 都会の愛の伝道師・志賀公江が描く愛と哀のミステリー傑作選。
天草の海で育てられた珪子は、汐見海運の社長令嬢。故郷のヒロを思いながら、高慢な姉るり子に想いを寄せる乗馬コーチ野村にも惹かれていく。そんな彼女の前に現れた高階財閥の御曹司・隼人、そして不良グループのボス・ヨハネ。高階財閥は汐見海運の乗っ取りを企んでいた。るり子は隼人を、隼人は珪子を求め、社運を賭けた縁談に継母・時江夫人は珪子を推す。ヨハネと隼人、出生の秘密とは…!? 表題の長編他、短編一作収録。
小さい頃からあねご的存在だった小松田乙女。見かけは男まさりでも、心は同じ高校の生徒会長・明智要に7年間も片思いをしている純な女の子。乙女は、ある日サッカーの試合にくり出され、唯一の女性プレイヤー安達涼子と出会い、スポーツの真髄と失恋を思い知らされてしまうのだった!